[イギョラ杯]武南の舵取り役は守備で貢献。MF田中理月「3年生でチームを引っ張っていきたい」

第34回イギョラ杯が行われ、3位の武南からはMF田中理月(新3年)が優秀選手に選ばれた。

田中は昨年、主に左SBを主戦場にひとつ上の代でもレギュラーで活躍。「ポジショニングはめっちゃ意識していて、外にいるだけじゃなくて、内に入って偽SB的な役割だったりは意識していました」という攻撃的SBは昨冬の選手権予選では下級生では唯一の優秀選手にも選出された。

今年は2月の新人戦から“本職”のボランチでプレーし、準優勝に貢献。内野慎一郎監督も「(攻守の)バランス感覚は抜群」と話す田中は今年、名門の舵取り役としての活躍が期待されている。

「今大会は守備をめっちゃ意識していて。攻撃はあんまりでしたけど、セカンドボールの回収とか、相手の攻撃の芽を潰すみたいなところを意識して守備の部分ではできたのかなと思います」

声かけで限定をかけつつ、「そこの予測までできるようになった」と予測を生かした守備。前日の準々決勝・立正大淞南戦では相方のMF小山一絆(新2年)との距離を縮めながらロングボールのセカンドを回収し、4-2勝利に貢献した。一方で川崎MF大島僚太を参考にしていると話すMFは奪ってからの攻撃の部分を反省。「(攻撃の部分の)精度が少し悪かった。もっとそこから素早く攻撃に繋げられるように、取った後のボールを大事にしたいです」と課題に挙げた。

「やっぱりあともう数週間で3年生になって、自分たちが最高学年になるので、自分たちが引っ張って、攻撃も守備も組み立てていきたいなと思います」。今年のチームは下級生も多く、その部分がフィーチャーされることがあるが、新人戦では「1年生もすごいですけど、やっぱりそこはちゃんと引っ張って、1年生だけじゃないぞっていうところを見せたいですね」と話していた。

準決勝で優勝した日体大柏に0-6と敗戦。「今日もこれだけ大量失点してしまっていて。しかも得点が0っていうのが自分的に心に残っているので、とりあえず失点を少なくして、攻撃でも大量得点できるように、雰囲気作りから3年生を中心に変えていかないとダメだし3年生でチームを引っ張っていきたい」。自覚と責任を持ちながら、攻守でチームを牽引する存在になる。

石黒登(取材・文)