昌平MF勝山あゆみ、ポイントの右サイドで躍動し決勝点!全国大会でも「チームを助けたい」
昌平女子サッカー部初の全国大会を引き寄せた。川口市立との決勝戦、昌平MF勝山あゆみ(2年)は前半15分、エリア右外から左足を振り抜いて先制ゴール。そしてこれが決勝点となった。
「いつも以上にドリブルがすごかった。相手の左SBの9番がキーマンだっていうのはわかっていましたし、そこの対面でどっちに転ぶかなと思っていましたけど、そこでやっぱり『負けない以上のプレー』をしてくれたところがすべての結果に繋がったかなと思います」(森田光哉監督)
決勝は4戦6発の川口市立の左SB小磯遥香(3年)とマッチアップした中で「自分の武器であるドリブルを仕掛けて体力を奪って、得意なドリブルからシュートを決めたいと思っていました」という勝山は右サイドで積極的に仕掛けてチャンスメイク。サイドの攻防戦で優位を取る。
すると前半15分だ。昌平はFW松井美優(2年)がゴールエリア右を抉るドリブル。これはキーパーに阻止されたが、ディフェンスのクリアボールが右45度に構えた勝山のもとにこぼれる。
「もう左隅が見えて。あそこしかないと思って振り抜きました」。左足を鋭くスイングすると、シュートは左上隅のここしかない“神コース”を突くゴラッソとなってネットに吸い込まれた。
その後も「チームが苦しい時に自分のドリブルでチームを助けたい」という勝山は得意のドリブルからのクロスで好機を演出。「自分が試合で活躍して、しっかりチームのために役に立って、優勝できたことがめっちゃ嬉しかった」という2年生MFが初の全国に導く原動力となった。
勝山は奈良県のディアブロッサ高田FCの出身。さまざまな選択肢がある中で高校で親元を離れ、寮生活をすることは「めっちゃ悩みましたけど、やっぱりいままで教えてくれた指導者の方に恩返ししたい」との想いで昌平への入学を決意。2年目で、自らのゴールで全国行きを決めた。
全国大会は関西圏の兵庫県での開催、また各地でプレーする旧友たちとの対戦も楽しみにしているという勝山は「(全国でも)チームのための自分が思い切り走って、自分が点を決めて、チームを助けたいです」と意気込み。いままで自分に関わってくれた人たちに恩返しがしたいと巣立った2年生アタッカーが恩返しとなる関西凱旋、初の全国大会でも躍動してチームを助ける。
石黒登(取材・文)