強心臓のアタッカーが決勝点!浦和東MF大木成柘は苦手PKも「置いた瞬間決められる感じがした」

強心臓のアタッカーが起用に応えた。浦和東MF大木成柘(2年)は3回戦の浦和戦で2-2の後半25分から出場。「絶対に決めてやる」と臨んだ延長戦で決勝ゴールを決め、勝利に導いた。

「固い試合だったので、自分がどんどん裏抜けして、相手の嫌なことしていこうかなと思った」

その姿勢が実ったのが延長前半7分だ。MF河原塚悠太(2年)の縦パスに反応。2人は同じさいたま植竹中の出身。「あいつだったら出してくれるなと思って。狙い通りのボールが来た」。盟友のパスにタイミング良く抜け出すと、交わしにいったドリブルが反則を誘いPKを獲得する。

「結構自分PKは苦手なんですけど、もう置いた瞬間には決められるなみたいな感じがした」。落ち着いてキーパーと逆方向に決めてこれが決勝点。ゴール後は寒い中でも応援の声を切らさなかった仲間の元へ駆け寄ったアタッカーは「すごい気持ち良かったです」と笑顔で振り返った。

平尾信之監督は「すぐ調子に乗るので(笑)」と話すが、「でも逆にあいつなんかは(こういう試合で)パパッと入ってもあんまり緊張せずにできる」。固くなりがちなチームで勢いを持って挑める異質なアタッカーは「また自分のゴールでチームを救えたら」と次戦もゴールを狙っていく。

石黒登(取材・文)