昌平のFC東京内定MF荒井悠汰 “狙っていた”直接CK弾を含む3ゴールに絡む活躍 決勝も「自分が点を決めて勝ちたい」
昌平のFC東京内定MF荒井悠汰(3年)は選手権予選準決勝の埼玉栄戦で直接CK弾を含む3ゴールに絡む活躍。「毎試合得点を取るっていうのは目標にしていて、今日もそういう強気な姿勢が得点を生むと思うので、そこは前半から結構意識していたかなと思います」と振り返る。
前半11分の直接CKは“狙っていた”形だ。「練習から結構直接狙うっていうのは意識していたのでそこは練習通りうまくいった」と振り返る。チーム3点目の場面では「縦に行った時の右足のクロスが課題なので、練習で精度を上げていた。その練習の成果が出た」。一気にスピードを上げて2人を交わし縦に行った後、見事なクロスでMF長準喜(3年)のゴールをアシストした。
チーム4点目はエリア内にゴリッと侵入してゴールの起点になるプレー。「そういうところが自分の良さでもある。そういう強気な姿勢がアシストだったり、ゴールに繋がると思うので、決勝でもそういうプレーを多く増やしたい」。自らの1ゴールを含む、3ゴールに関わった荒井だが、それでも自己評価は「50点くらい」。後半11分に抜け出した場面では最後うまくシュートがヒットせず、地面を叩いて悔しがる場面もあった。「決められるところでしっかりと決めきらないとやっぱり厳しくなってしまう。埼玉県予選ではその1点の重みがすごく大事」。1年時から選手権予選に出場し、歓喜の瞬間も、悔しい敗戦も経験しているからこそ出る言葉には重みがある。
今年はシーズンスタートから「自分が点を取って、チームを勝たせること」を目標に置いてきた。2月には早くもFC東京に内定。J内定選手として各チームから警戒を受ける中で6月のインターハイ予選ではチームを全国に導き、本大会でもゴールを重ねて2度目の全国3位に貢献した。
1年の選手権予選から始まった荒井悠汰の高校サッカー物語も最終章に。「やっぱり負けちゃうと悔いが残るので、悔いが残らないように。自分にとっても最後の大会なので、しっかり結果を残して、プロの方に行きたい」「後輩たちを自分がしっかり結果を残して全国に連れて行きたい。決勝も点を決めて勝ちたいと思います」。全国でリベンジし、今度こそ昌平として悲願の「日本一」という称号を得てプロの世界に行くために、決勝でも自らのゴールでチームを勝たせる。
石黒登(取材・文)