約50mの超ロング砲含む全ゴールに絡む活躍!宮代百間中の主将、MF山田莞慈は後輩たちのためにもさらに上を目指す

 

後輩たちのためにもさらに上へ――。宮代百間の10番で主将、MF山田莞慈(3年)は1ゴール、2アシストと3得点すべてに関わる大車輪の活躍で目標の「県大会1勝」に大きく貢献した。

特に圧巻だったのが、前半ラストのチーム2点目。センターサークルでボールを持った山田は「あんまり覚えてないですけど、キーパーが準備していなかったから、行けるかなと思って打った」。右足を強振すると、ぐんぐん伸びたボールはGKの頭上を越えてネットに突き刺さる約50mのゴラッソに。練習試合でもキックオフゴールを決めるなど、自信を持って打った一発だった。

また、ゴールシーン以外でもセカンドボールやクサビのパスをしっかりと収めて攻撃の起点に。試合後は「パスとか戦術とかを、もっと出来るように練習に励みたい。もっと外側とかを使っていけたら点が決めるんじゃないかなと思います」と反省の弁も出たが、攻撃の中心として牽引した。

また印象的だったのが、後輩たちへの想い。最後の大会にかける意気込みを聞くと「いま1年生が1人なので、頑張って部員を増やしたいです」「強いチームとやって、もっと課題を見つけて、いまの2年生がもっとうまくなるようにしたいです」と、自分のことではなく、残される後輩たちを思いやる言葉が口を出た。山田がキャプテンを任されている理由が少しわかった気がした。

後輩たちのためにもさらに上へ。キャプテンとして、山田はプレーで、姿勢でチームを引っ張る。

石黒登(取材・文)