2年生レフティが強烈ボレーで決勝弾!成徳深谷DF鈴木嵐は武器のロングスロー、キックでも存在感

[全国高校総体県予選3回戦 成徳深谷 3-1 埼玉栄] 成徳深谷は1-0で迎えた33分、CKのこぼれ球を左SBの鈴木嵐(2年)が利き足の左でズドン。「セカンドボールを狙うというのを意識していて、来たら絶対にワンタッチでゴールを狙っていこうと決めていました」。直後、低く鋭く打ち出された弾丸ミドルがゴールネットに突き刺さり、結果的にこれが決勝弾となった。

また得点以外でも「ゴールに直結するロングスロー」と「精度の良いコーナーキック」という武器を発揮。惜しい左CKを蹴ったほか、チーム3点目も鈴木のロングスローを起点に生まれた。

関東大会予選の時は途中出場だった中で「予選明けからだいぶ良くなってきた」(為谷洋介監督)と台頭。ディフェンス面では課題も見つかった一方で、攻撃面では2つの武器に加え、「落ち着いてサイドに振ったり、仲間に正確にパス出来たのでそこは良かった」と手応えを口にした。

新潟や栃木、愛媛などで、J通算364試合に出場したFW河原和寿が育った行田西中の出身。中学時代はあと一歩のところで県大会出場は叶わなかったが、「自分の持ち味のロングスローが生かせると思った」と成徳深谷に入学。筋力トレーニングにより、飛距離もだいぶ伸びたという。

「自分の持ち味のクロスとロングスローをどんどん使ってゴールに直結するプレーを見せていきたい」。準々決勝の正智深谷戦でもロングスローは相手の脅威になっていた。準決勝は成徳深谷同様、守備の固さを誇る西武台が相手なだけに、鈴木のプレーはひとつキーとなりそうだ。

石黒登(取材・文)