10番とともにその責任も継承、MF和田力也が語った決意。昨年エース市川を超えて「西武台の顔」に
10番とともにその責任を継承したアタッカーは、昨年エースを越えて今年の西武台の顔になる。
西武台MF和田力也(3年)はプリンス関東1部復帰戦となった第2節浦和レッズユース戦で4-4-2の左SHとして出場すると、前半13分にチームの今季ファーストゴールを演出する。
「練習からああいう斜めのアーリークロスで、DFとGKの間のところを見るように言われていたので、そういう積み重ねが出たかなと思います」。敵陣左中間でボールを持つと、冷静にゴール前に出来たスペースにクロスを通し、FW松永隆弥(3年)のゴールをアシストしてみせた。
それでもチームはその後2点を返され敗戦。和田は「やっぱり率直に悔しいです。最初先制出来て、すぐに失点したのはもったいないと思いましたし、終盤で決めきれなかった」と悔しがった。
和田は昨年の代から残る主力選手のひとり。選手権予選ではトップ下としてスタメン出場し、持ち味のドリブルやロングスローなどで優勝に貢献したが、本大会では1回戦で敗れ涙を呑んだ。和田自身も「自分のプレーが100%で出来なかった」と悔しがる。だからこそ今年は「どんどんチャレンジしていきたい」。仕掛けの回数やチャンスメイクの場面を増やしていきたいと語る。
また、試合を終え「去年は市川(遥人/立正大)や細田(優陽/神大)が引っ張ってくれていた。いま自分が最終学年という立場になって、去年から自分がもっと盛り上げられていたり、引っ張っていける選手になれていたらというのを今日感じました」と、何か感じるものがあったようだ。
「自分がチームを勝たせられるようにもっと活躍していくのもそうですし、去年の市川を超えられるように頑張りたい。それは得点だったりもそうですし、チームの顔だったり、いろいろな面で。そのためにももっと積極的にゴールを狙って、FWよりも得点が取れるように頑張りたい」
昨年のエースで象徴的存在だった市川超えを果たし「チームの顔」へ。10番とともにその責任も継承したアタッカーは全国区のDFとの対戦で磨かれ、それにふさわしい選手に成長する。
石黒登(取材・文)