[プレミアEAST]最終節は川崎U-18に黒星も…、昌平は県予選後のサッカーに手ごたえを掴み選手権へ

高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2025 EASTは14日に最終節を行い、昌平は1-2で川崎フロンターレU-18に敗戦。参戦3年目は7勝4分11敗の10位でシーズンを終えた。

前節、残留を決めた昌平は翌日、川崎フロンターレ内定が発表されることになるMF長璃喜(3年)が大事をとってメンバー外に。この日は3-4-3のフォーメーションでスタートした中で前半は相手のプレスを受ける形となってしまい、なかなかビルドアップの形を作れずにいた。

それでも立ち位置や守備時のポジショニングなどを修正した後半は、前線から嵌め込みながら回収して攻撃。MF人見大地(2年)や選手権後に台頭したMF工藤敦士(2年)が果敢に持ち出しつつ、左WB 森井智也(3年)がエリア内に潜ってチャンス。また、前線からの守備でも貢献していた10番MF山口豪太(3年/湘南内定)が29分、カットインシュートで迫った。

しかし、良い流れで進めていた中で、32分に相手のクロスからハンドの判定を取られ、ペナルティキックを沈められ失点。芦田徹監督は「守備のところも整理されて、後半は完全に落ち着いたなとは思っていたんですけど、些細なボールロストだとか、ちょっとフィニッシュまで行かれたりだとかっていうところが出てきて、あの時間帯はやっぱり良くなかったですね」と振り返る。

昌平は36分、相手のビルドアップのロングボールを右WBの中島夢瞬(3年)がヘディングでゴール前に跳ね返し。これをU-16日本代表FW立野京弥(1年)が絶妙にターンしながら受けると、対峙した相手CBを一瞬のスピードで振り切り、右足で流し込んで同点ゴールを奪う。

だが、44分に左CKからのこぼれ球を決められて失点。1-2で敗れた。CB伊藤隆寛(3年)主将は「前半はなかなか自分たちの時間を作れなかった中で、後半は修正して良いゲームにはなったかなと思うんですけど、失点は防げる部分もあったと思うし、特にCKは今年1年間、力を入れて強みにしてきた部分でもあったので最後にそこで失点したのは悔しい」と唇を噛んだ。

それでも苦しんだ選手権予選後のプレミアは最終節を除けば2勝1分。特に県予選明けの一発目となった青森山田戦、前節の柏U-18戦はボールを保持しながら、流動的に動いてゴールを狙う、昌平らしいサッカーで勝利した。山口は「県予選のタフな試合を経験して、みんながしっかりとボールを持つ意識ができた。自分たちが握れば、自分たちはすごく良いサッカーができる。あのサッカーをすれば、自分たちのことを止められるところはあまりないと思う」と自信をみせた。

選手権まで残り2週間弱。伊藤は「この負けに意味を持たせるためにも、選手権までの2週間、いろんな意味で自分が引っ張って、開幕を迎えられればいいなと思います」と意気込み。エースの山口は「自分たちがピッチで躍動している姿を、しっかりボールを繋いでゴールに向かう姿をみんなに見せられたらなと思います」と全国の舞台で昌平のサッカーを見せることを誓った。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 1-2 川崎フロンターレU-18
0(前半)0
1(後半)2