[学総]新人戦準V南浦和中は市9位で切符。関塚主将「この負けをどう生かすか」敗戦を糧にレベルアップして県大会へ
最後の1枠は南浦和中が掴んだ。令和7年度さいたま市学校総合体育大会9位決定戦が6月6日に浦和駒場スタジアムで行われ、南浦和中が3-0で与野東中に勝利し、県大会出場を決めた。
県大会行きをかけた大一番。南浦和中は前半4分、MF大倉泰志朗(3年)がFW森大樹(3年)に当ててゴール前に侵入すると、落としに右足を一閃して幸先良くネットを揺らし、先制した。
25分にはショートコーナーから大倉がDFを外し左足でニアを打ち抜いてゲット。「シュートをいっぱい打って、点を取りたいと思っていました」という大倉はこの試合2得点の活躍だった。
「この2日間はもう負けたら終わりの状況で、相手チームも3年生にとってはラストの大会だから熱も入るし、激しい試合になると思っていたけど、早い時間帯に自分たちのペースが掴めたから、良い試合の進め方ができて、自分たちの流れで試合が進められたかなと思います」(関塚)
後半も南浦和中が主導権を持って展開し、MF藤井真暉(3年)らがゴールに迫る。10分には途中出場のFW伊藤聖都(2年)がドリブルで侵入しシュート。ゴール前のこぼれ球を10番のエースFW関塚遼(3年)がしっかりと沈めてダメ押し。3-0で勝利し、県大会切符を掴んだ。
南浦和中は昨年まで7年連続でファイナル進出。しかし、今大会は3回戦で本太中に0-1で敗れ、さいたま市最後の1枠を巡って2日間3試合の9位決定トーナメントに臨むこととなった。
負ければそこで県大会が潰える状況。「いままでずっと続いてきた、南中の伝統を自分たちの代で崩すわけにはいかない。終わらせてしまうことは、先輩の頑張りだったりをなくしてしまうから、そこは3年生が“もう負けない”っていう強い気持ちで戦ってきました」と主将の関塚は話す。
いつもとはまた違った独特の雰囲気の中で「本太戦で負けた後、“まだあるぞ”って全員で切り替えて。本太戦では声を掛け合ったり、相手よりも盛り上げたり、そういう雰囲気でできなかったので、そこをチームとして意識して、この3試合はそこが相手よりも上回れたのかなと思います」。戦う雰囲気を強く出しながら3試合すべてで3得点以上を記録し、県大会切符を掴んだ。
もちろん、ここで満足するチームではない。関塚は「先生たちからも“この負けをどう生かすか”が大事と言われている。この負けの経験を生かして、もっと上のレベルの戦いをするために、この1ヶ月間もっと自分たちもレベルアップして県大会に臨んでいきたいです」と意気込みを語った。この負けをただの負けで終わらせず、成長に繋げて、県大会でトーナメントを勝ち上がる。
石黒登(取材・文)
試合結果
南浦和中 3-0 与野東中
2(前半)0
1(後半)0