[関東U-18女子1部]初参戦の昌平は6戦未勝利も…、毎週「全国ベスト8、4の試合をやっている」状況を成長へ

第5回関東U-18女子サッカーリーグ1部は22日に総体予選で延期となっていた第4節が行われ、昇格組の昌平はジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18と対戦し、0-1で敗れた。

またしても今季初勝利とはならなかった。立ち上がりが課題となっていた中でこの日も前半3分、右からのクロスをレジスタFC出身のFW狩野智佳(2年)に決められ、先制点を許した。

昌平もエースFWの松井美優(3年)に当てながら徐々にリズムを作り、12分には縦パスに松井が抜け出して決定的な場面。さらに獲得したFKから松井のシュートがクロスバーを叩いた。

引水明けからはシャドーでスタートした10番のMF鈴木志真子(3年)がボランチへ。ボール保持に優れるゲーム主将が中盤でボールを引き出し、多くボールに関わりながらプレーする。

28分に相手に抜け出されたが、昌平はGKロブソン莉彩那(3年)が1対1をストップ。後半も粘り強く戦いながら、鈴木志が持ち出しからのチャンスメイクやシュート、42分には松井が再び直接FKで狙ったが、決めきれなかった。最初の失点が響き、0-1で悔しい敗戦となった。

トップリーグ初参戦の今季は6試合を終えて2分4敗の勝ち点2と苦しい戦いが続いている。森田光哉監督は「見ての通り、戦えていないことはない」と話しつつ、「勝ちに持ってこれない。勝ち点1すら取れない試合が続いている」と、勝ち切れない現状に強い危機感をにじませる。

「(1部リーグになって)やっぱりグンとレベルが上がったっていうところで、1つのミスで失点してしまう、いつも入っていたところでゴールが入らない、崩しに掛かれていたところで崩せないっていう、紙一重の世界なんですけど、甘い部分、ただ単にやっている部分では通用しない」

得点機はすべての試合で作れており、「勝ちに持ってこれた状況もあったと思う。でも、それを持ってこられないのは、経験不足、力不足。すべてにおいて“力”で受け止めないといけない」。引き分けに終わった十文字戦、レッズ戦についても、「大敗する可能性はもちろん十分あったけゲームでしたし、逆にいえば1点差で勝てる可能性もあった」。だからこそ、「負けから引き分け、引き分けから勝ちに持っていく、その2段階、3段階の差の大きさを痛感している」と話す。

前期も残り1試合。降格もちらつく状況だが、「やるしかない」。また、苦しい状況が続く中でも「我々のやっぱり1番欲しいタイトルの“選手権日本一”っていうところで、これだけのハードな、全国ベスト8、4の試合を5週連続でやっている」状況は選手たちの成長に必ず繋がっていく部分。リーグ戦も1勝すれば風向きも変わりそうな感もあるだけに、まずは関東1部初勝利を目指しながら、大きな目標である選手権で大輪の花を咲かせるべく、この厳しいリーグで成長する。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 0-1 ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18
0(前半)1
0(後半)0