[関東大会]188cmFW頓宮弾で追いつくも…、成徳深谷は関東3位で終戦。悔しい経験を繋げ、総体予選で「埼玉No.1」を目指す
令和7年度関東高校サッカー大会は25日に2回戦が行われ、都県1位によるAグループの戦いに臨んだ成徳深谷は1-2で第一学院(茨城県)に敗れ、6大会ぶりの決勝とはならなかった。
成徳深谷は1回戦の法政二(神奈川県)戦から5枚を変更。前戦1得点のFW鈴木晴琉(3年)やFW一瀬登生(2年)をターゲットに力強くゴールに向かおうと試みた。しかし、30分にクロスから失点。公式戦で先制点を奪われたのは県予選・狭山ヶ丘戦以来約1ヶ月ぶりだった。
それでも後半はしっかり意識を切り替え。DF山谷康太朗(3年)のロングスローやMF松尾泰希(2年)のセットプレーからゴールに迫る。15分には山谷のロングスローを鈴木がすらし、今大会初出場のDF西堀大毅(2年)がヘディングで狙ったが、惜しくも枠を捉えなかった。
なんとか打開したい成徳深谷は27分、188cmの長身を誇るFW頓宮琥太郎(3年)を投入。するとその直後のファーストプレーだ。山谷の左クロスに「山谷からクロスが上がってきて自分が決めるっていう形が練習試合も含めていままでもあった。クロスが上がってくると待っていた」という頓宮が相手の前に入り込みヘディングで豪快なゴールを突き刺し、同点に追いついた。
勢いづく成徳深谷は28分、MF朝烏真大(3年)主将のミドルシュートがクロスバーを強襲。ここから反撃に移っていくかと思われたが、32分、守備の連携ミスから抜け出され失点すると、これが決勝点となり1-2で敗れた。追い上げムードもあった中での敗戦に朝烏主将は「スタメンが代わって、チームとしての総力的な力を発揮することを意識したんですけど、結果的に自分たちのミスから負けてしまったのは、チームとして隙があったかなと思います」と肩を落とした。
6大会ぶりのAグループの戦いは3位で幕を閉じたが、2戦を通じて多くの選手がこの舞台を経験。「今大会はチームの総力として経験できたので、それはプラスに捉えて、インハイでさらにチームとしても士気を上げて、もっと爆発できるようになっていきたい」(朝烏)。山谷は「関東大会は決勝まで行けなくてめちゃくちゃ悔しいので、インハイは昌平とか西武台だとか、もっと強豪のチームが入ってくるので、そこでしっかり勝ちきって、埼玉No.1を取って全国に出られるようにみんなで臨んできたい」。この悔しい経験を繋げて、総体予選では初の全国を目指す。
石黒登(取材・文)
試合結果
成徳深谷 1-2 第一学院
0(前半)1
1(後半)1