[総体予選]西武文理が所沢に3発快勝!次戦は優勝候補・昌平戦、粘り強く守り「1本中の1本」を狙う

令和6年度全国高校総体サッカー大会埼玉県大会2回戦が2日に浦和南会場ほかで行われた。西武文理と所沢の一戦は、西武文理が3-0で勝利。3回戦では優勝候補・昌平と激突する。

西武文理が地力の強さを見せた。立ち上がりからボールを繋ぎつつ、押し込んで進めると前半19分、DF田畑陽光(3年)がゴール前に入れたフリーキックが直接ゴールに吸い込まれ先制した。

その後も中盤で繋ぎ、34分の田畑のミドルシュートはわずか右に。40分にはMF帆刈友哉(3年)が持ち出して展開し、右WB久保田直樹(3年)のクロスから左WB濱野岳(3年)がシュート。41分には濱野のクロスにMF金子慶哉(3年)のシュートはサイドネット外だった。

「前半はあまり外から攻めてっていうのが、最後の5分くらいのところはそういう形も増えてっていうのがあったと思うんですけど、少なかった。後半は外から思ったような攻撃ができて、だいぶ良くなった。あと変わった子たちが仕事をしてくれたかなと思います」(山口豊監督)

後半は連戦ということもあり、控えスタートだったMF堅木風雅(3年)や10番FW佐野大海(3年)を投入。佐野が前でひとつポイントを作りつつ、右サイドから対角のボールを入れ、周りを活かす能力にも長ける堅木と濱野が連携して左サイドを崩し、ゴールに迫る回数を増やす。

12分もやはり左からの形を作り、MF永井涼晴(2年)のファーサイドを狙ったクロスをDF宮澤隼汰(3年)がヘディングで中央へリターン。このボールに最後は堅木が決めて追加点とした。

一方、6年ぶりの県大会出場で庄和を下し、1回戦を突破した所沢も13分、自陣からのフリーキックから最後はMF鈴木勢直(3年)が惜しいシュート。17分には10番FW徳永櫂(3年)がディフェンスを振り切り、右足で強シュートを放っていったが、枠を捉えることができない。

西武文理は20分、濱野の左クロスを佐野がヘディングで繋ぎ、金子が流し込んで決定的な3点目。その後は追加点は生まれなかったが、相手ゴールに迫り続けた西武文理が3-0で勝利した。

次戦は優勝候補・昌平との一戦だ。堅木は「(今日は)1点は決められたんですけど、自分的には5点はいけた」と反省。「次の昌平はやっぱり1本中の1本を決めないと勝てない」。今大会10番を背負う佐野も「カウンターからの1本を決めきるところを大事にしていきたい」と話す。

活躍の機会が増えるであろう守備陣も気合い十分。守備の要人であるDF鈴木瑛人(3年)は「正面に立って、ボールを見て、引っかからないように、抜かれないように、時間をかけたりしていきたい。パスにはしっかり強く行って、入れさせないようにしたい」と粘り強い守備を誓う。

守護神で主将の野上勇輝(3年)は「自分たちは守備からっていうところをチームのコンセプトのひとつにやっているので、しっかり相手の時間だったり、苦しい時間を耐え抜いて、そこでひとつチャンスを作って、それを決めきって、勝利したい」と大一番に向け、意気込みを語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

西武文理 3-0 所沢
1(前半)0
2(後半)0