[総体予選]堅守発揮の埼玉平成が大宮南とのS2対決を制す!トップチーム初出場の1年生FWが価値ある2点目

令和6年度全国高校総体サッカー大会埼玉県大会1回戦が1日に市立浦和会場ほかで行われ、埼玉平成と大宮南が激突。S2対決となった一戦は埼玉平成が2-0で勝利し、初戦を飾った。

今季は同じS2Aリーグに所属。開幕戦となった前期は埼玉平成が3-2で勝利を収めていた。

埼玉平成は前半4分、コーナーキックのこぼれ球をMF中村悠亜(2年)が入れ直すと、CB落合楓(3年)主将が競りにいったボールが相手に当たり、オウンゴールという形で先制した。

一方、大宮南もリーグから戦い方を変更。「あまり前から行くとやられちゃうから、ちょっと後ろを重くしてやったんですけど、それがうまいことハマった」(田中龍太郎監督)。やや重心は後ろにしつつ、10番MF石井恭翔(3年)を中心にボールを動かし、主導権を持ってプレーする。

その中で13分にはDF宮田直樹(3年)の右コーナーキックからFW髙橋煌汰(3年)がファーで合わせたヘディングがポストを直撃。35分には石井とのパス交換から相手ディフェンスと入れ替わり、エリア内に侵入したMF新井七翔(3年)のクロスから決定機を作り出していた。

後半も大宮南がボールを持って進める時間帯が多かったが、埼玉平成は「相手はクロスが得意なチーム。それにビビっていたらいつかは失点するので、自分が出て、士気を上げたいなと思った」と話す昨年から主力のGK岡田大夢(3年)や落合らが中心となって相手の攻撃を守り切る。

埼玉平成は31分、10番のMF佐藤快琉(3年)に変えて、これがトップでのデビューとなったFW池田大輝(1年)を投入。すると37分、裏に抜け出た池田が沈めて待望の追加点を決めた。

大宮南は38分、FW黒木隆成(3年)のポストプレーをFW舩津貴成(2年)がダイレクトで狙うが、埼玉平成は落合が足を伸ばして決死のブロック。さらに追撃のシュートもFW佐久間亮(3年)が防いだ。このままクリーンシートで抑えきった埼玉平成が2-0で勝利を収めた。

今春復帰した浦田尚希監督も「相手がすごく上手で、ボールを持たれる時間も多かったし、ちょっと掛け違えていたらやられていたところもあったと思う。すごいやりづらかったですね」というように苦しんだ一戦。その中で落合は「守備に徹するっていうのも自分たちが得意にしていること。最後は守る時間帯が多くなっちゃいましたけど、守りに入って、しっかり全部跳ね返して、頑張って拾ってっていうことを全員ができたので、勝ちに繋がったのかなと思います」と話した。

埼玉平成は昨年、関東大会予選で準優勝。現3年も落合や岡田、佐藤が主力としてプレーした。今年はキャプテンマークを巻く落合は「まず明日も勝って、来週の正智深谷っていう大きなヤマを倒して、上に行きたい」と宣言。翌日の2回戦は大宮東に2-1と勝利。次戦は関東予選覇者の正智深谷が相手だが、その大きなヤマを倒して、今年も上位に行く力があることを証明する。

石黒登(取材・文)

試合結果

大宮南 0-2 埼玉平成
0(前半)1
0(後半)1