第67関東高校サッカー大会が25日に千葉県で開幕。都県第２代表が出場するBグループの成徳深谷は東海大甲府（山梨県）と対戦し、FW川上稜介（２年）の２発などで４－０で快勝した。

前半から成徳深谷が圧倒した。「（守備は）正智に負けてから結構自分たちで日々練習でも重点的にやってきた。昨日もミーティングをして、どう嵌めるかやって、そんなにミーティング通りにはいかなかったですけど、うまく瞬時に対応できていたのでそこは良かったと思います」（稲積）

相手の技術のあるCBにはある程度持たせつつ、サイドに入った瞬間に強くいくことを意識。中盤ではMF稲積俊音（３年）主将、10番MF福島雪翔（３年）のダブルボランチが強度の高いプレーを見せ、前線ではFW川上稜介、FW関根大和の２年生２トップが存在感を示していた。

すると成徳深谷は前半９分、コーナーキックからの攻撃で関根が粘って落とし、最後は川上が左足をコンパクトに振り抜いて先制した。25分には左WBの山谷康太朗（２年）が深い切り返しでひとりを剥がし、グラウンダーのクロスに再び川上がダイレクトで合わせて追加点とした。

「今日は絶対に決めてやるっていう気持ちで入りました」という川上はこの日２得点の活躍。自身にとって初の大舞台となった関東予選は緊張などもあり、思ったようにプレーすることができずノーゴール。県予選後は一度はスタメンを外れたが、ここぞの起用に点という結果で応えた。

さらに30分には川上の右クロスを関根が収めて、内に絞っていた山谷が右足で決めるなど、前半は良い流れから３得点。稲積主将も「前半からそんなに取れるとは思っていなかったんですけど、いつもと違ったのは決めきるところでチャンスを決めきれた。いつもの試合とチャンスの数は変わらなかったんですけど、そこで決めきれたことが勝ちに勝ちに繋がったと思う」と話す。

後半はロングボールを増やしてきた相手に対し課題も出た部分もあったが、積極的に選手交代を行いながら２年生も多くこの舞台を経験。23分には県予選でも４ゴールをマークしたスーパーサブのFW大森壮馬（３年）にもゴールが生まれるなど、成徳深谷が４－０で勝利を飾った。

準決勝は前橋育英（群馬県）が相手。稲積主将は「帰ってミーティングして、またしっかり守備を整理して、良い形で向かいたい」と語った。チームスタイルの良い守備から決勝進出を狙う。

石黒登（取材・文）

試合結果

東海大甲府　０－４　成徳深谷
０（前半）３
０（後半）１