教えて川久保先生!第1回『サッカーのスポーツ外傷と障害」
スポーツには怪我が付き物!スポーツを楽しむために、身体の仕組み、怪我の予防、怪我した時の対処方法などを浦和レッズレディースのチームドクターも務めた川久保整形外科クリニックの川久保先生が伝えます。
初回はサッカーのスポーツ外傷・障害についてお話します。まずスポーツによる傷害にはスポーツ活動中に身体に急激な大きな力が加わっておこる不慮のけがであるスポーツ外傷(たとえば足首の捻挫や太ももの肉離れなど)とスポーツ動作の繰り返しによって身体の特定部位である骨や筋肉や靭帯が酷使されることによっておこるスポーツ障害(別名使い過ぎ症候群といわれ疲労骨折やアキレス腱炎など)とに大別されます。
サッカーで起こる外傷・障害の疾患部位は圧倒的に下半身が多く、太もも、膝、すね、足首、足が全体の80%以上を占めています。疾患の種類では肉離れ、靭帯損傷(足首の捻挫も含まれます)、そして骨折や疲労骨折が多くなっています。
不慮のけがでは難しい場合もありますが、使い過ぎ症候群であるスポーツ障害は予防をすることが大切で様々な予防プログラムの研究が行われています。またスポーツの外傷や障害を悪化させないためにはスポーツをしている御本人、子供さんの場合はその御両親、そして指導者のスポーツ外傷や障害に対する正しい知識と理解が必要です。
今後は本コラムでサッカーを中心に様々なスポーツ外傷・障害についての各論、予防法についてお話と続けさせていただきます。
川久保誠 profile
1961年慶應義塾大学医学部整形外科教室入局。93年医学博士、96年より慶應義塾大学病院膝関節・スポーツ外来担当。東京歯科大学市川病院整形外科講師を経て2004年4月より川久保整形外科クリニック院長となる。
川久保整形外科
診療科目:整形外科、リハビリテーション科、スポーツ整形外科
埼玉県さいたま市緑区太田窪3-8-2
http://www.kawakubo-clinic.jp/