“やっておけば良かった”でなく“やって良かった”と思える１年にー。GRAMADO FC TOKINANのMF山本瑞季は昨年の雪辱を果たすべく、「やって良かった」を積み重ねて初の全国を狙う。

越谷レディースファミリーとの新人戦３位決定戦。攻撃の中心にはいつも10番の山本がいた。川辺拓真監督も「うちの中心選手で、この選手でチームが変わる」というチームの絶対的エースは積極的な仕掛けから「自分はスピードがないので、相手を引き付けて交わすことが得意」というドリブルでチャンスメイク。後半の決勝点は山本のサイドでの仕掛けがきっかけとなった。

しかし「悪くはなかったんですけど、もっと自分の特徴である個人技やドリブルで仕掛けられたかなと思います」と反省点も口に。仕掛けのさらに回数を増やし、相手により怖い選手を目指す。

山本は昨年度、ひとつの上の代でもレギュラーとして出場していたが、チームは４年ぶりに関東大会出場を逃すなど苦い１年に。「去年は自分自身もやっておけば良かったなってすごく思っていて。悔しい想いをしたので、今年はやっておけば良かったなじゃなくて、やって良かったなと思えるようになりたい」。もうあの想いをしないために、出来ることはすべてやっていく構えだ。

今年のチームは関東を“通過点”に、初の全国を掲げている。「今年は絶対に全国大会に出場して、その中でも良い成績を取る」と山本。強い想いを胸にプレーで、態度でチームを引っ張っていく。

石黒登（取材・文）