全国強豪を本気で倒しに行くために。西武台・原田蓮斗主将は自分にも厳しく、仲間にも厳しく

全国の強豪を“本気で”倒しにいくためにー。そのためには「まだまだ」足りない部分が多い。西武台の主将、DF原田蓮斗(3年)は今年最後のリーグ戦を終え、より一層気を引き締めていた。

1位で最終節を迎えた西武台は、覇権を争う2位・正智深谷との天王山を迎えた。試合は前半38分にMF渡辺友斗(3年)が決めて正智深谷が先制。それでも西武台は後半13分にFW市川遥人(3年)が決めて同点とすると、そのまま1-1で終えて11年ぶりのリーグ制覇を飾った。

しかし、西武台にとっては多くの課題が残る試合に。原田主将は「課題しか残らない試合だった。一個一個のプレーであったり、関根(雄太)先生からも言ってもらったんですけど、好き勝手なプレーをしていたら上には行けない。練習からもっと変えていかないと」と危機感を示した。

選手権で最高の試合が出来るようにアップから、さらにこだわっていく。それは例えば集合の1時間前に来てストレッチをすることだったり、終わってからの自主練だったり、アップ中の私語をなくすことだったり、もっとサッカーの話を増やしてサッカーに対する想いを強くすること。

「そういうのが出来ているのが青森山田だったり、大津や東福岡だと思う。これからそのチームを倒そうと思っているのに自分たちが出来ていなかったら絶対に勝てるわけがない。まずは同じスタートラインに立ってそこからだと思う」。本気で勝ちにいくからこそ、細部にもこだわる。

また、自らにも課題を課す。「1対1の守備で向かってこられると下がってしまうクセがある。もっと練習から止まるという意識を持って、対応出来るようにならないといけない。あとはボールを持った時に広く見ること」は、残りの1か月弱で改善していかなければいけないことだ。

そのためにも参入戦は貴重な実践の舞台となる。「改善出来るチャンスだと思うので、勝ちにこだわりながら大事にしたい」と原田主将。参入戦で良い結果と感触を持ち帰り、選手権に繋げる。

石黒登(取材・文)