浦和南MF伊藤北斗は結果を求めて先制点。攻撃のタクト握る期待の2年生は「自分がチームを動かすつもりで」/サザンクロスカップ

サザンクロス杯決勝・浦和東戦(4-1 ○)。浦和南MF伊藤北斗(2年)は「試合前にみんなで負けられないと話をしていた中で自分がスタメンで出て、チームで結果を出すのもそうですけど、個人としても活躍して、結果を残したいと考えていた」と個人の結果も追い求めて臨んだ。

そしてその試合でいきなり“結果”を残す。前半4分、「ファーストタッチで勝負が決まったかなと思います」。横パスにうまく縦に抜けて、ディフェンス2枚の間を割って侵入をはかると、わずかに相手の足にボールがかかったものの、最後は右足できっちりと流し込んで先制点とした。

その後も中央で前を向いてボールを持ちながら、的確な配球などでゲームメイク。野崎正治監督からも「前を向いたら何をやってもいいよと、自由な発想でやりなさい」と攻撃のタクトを任される技巧派の2年生ボランチが中盤でリズムを作りだし、浦和南のアタックを牽引していた。

「やっぱりボールが結構入るポジションなので、そこで攻撃のリズムを作ったり、サイドを変えたりして落ち着かせる部分もあったり、楔を入れて攻撃のスイッチを入れる役割もある。自分がチームを動かすつもりで、今日みたいにゴールやアシストに関わっていければと思います」。

指揮官は「経験がものを言うポジション。やっぱり経験を積ませたいが、このご時世で紅白ゲームばかりになってしまう」と2年生MFの成長を促す上で難しさも話していたが、伊藤は「ボールを持ったらうまくやれているという印象はある。ボールを持っていない時にどれだけうまくフリーな状況を作れるか」と常に考えながらプレーすることで、この状況下でも成長する。

石黒登(取材・文)