[選手権]ピッチ内外で「プラス」な声かけ。ゲーム主将DF橋本怜弥がキャプテン不在の朝霞西をまとめ上げる

朝霞西は主将FW多久島啓人(3年)が受験で欠場。主力にも怪我人が相次ぐなど、“イレギュラー”な状況の中で、ゲーム主将のDF橋本怜弥(3年)がピッチ内外でチームをまとめ上げた。
割田芳輝監督は「この1週間は彼中心にやってくれていた」と話す。主将不在の中、チームとしてもシステム変更の決断をした中でコミュニケーションを取りながらまとめたのが橋本だった。
「多久島がいないのは前から分かっていた。それは考えててもしょうがないと思ってたので、もうとりあえず、マイナスな声かけは全部0で。もう勝つ気でいましたし、その気持ちはみんな持っていた。日々の練習からしっかり大切に、声も出して、みんなでまとまってやってきました」
花咲徳栄とは今季S3リーグ戦で2度対戦し2敗。「リーグ戦でも結構今日みたいな感じで、押し込まれる展開っていうのはもうわかっていたので。もう最初から前半は守りに徹して、1個カウンターでっていうのをチームで決めて」と、まずは5バックでしっかりと守ることを意識する。
「相手の14番が大きくて、そこがキーマンっていうのはわかっていた。そこは1人じゃなくて2枚で見るようにしていました」。185cm大型FW廣瀬優太(3年)は常に複数枚で見るように対応。開始早々の失点にも崩れず、チーム全体で声をかけ合い、前半のうちに同点に追いついた。
後半も「もう1個集中を切らしたら、絶対決められちゃうような相手だし、そういう厳しい中でやっぱり後ろの4枚は声をかけあって、カバーとかをしっかり今回はちゃんと最後までやってくれたなと思います」。その中で橋本もプラスな声を発しながら、相手の攻撃を跳ね返し続けた。
延長後半に足の違和感で途中交代したこともあり、本人は「個人としてはこんな感じで交代しちゃったし、競り合いっていっても自分よりも頑張ってくれた仲間たちの方が全然良かったと思うので」と話していたが、ピッチ内外でチームをしっかりと牽引し、初の16強進出に貢献した。
それでも目標はあくまでベスト8。「自分たちの目標は、去年のこの時期からもうベスト8って決めていたので。ベスト16初めてっていうのは結構大きいのかもしれないですけど、まだ自分たちのチームの目標は叶えられていない。来週が本番だと思っているので、頑張りたいなと思っています」。次戦は2カテゴリ上のS1聖望学園が相手だが、強敵撃破でチームの目標を叶える。
石黒登(取材・文)


