[選手権]ストライカーが初戦で泥臭く2発! 今季1勝1敗の川口市立戦へ、浦和東FW金響生「ワンチャンスにかけて走りたい」
「今日はキーパーのこぼれとか、ヘディングを落としたところとか、そういう泥臭いところで点と取れればなと思ってました」。浦和東FW金響生(3年)が初戦で“泥臭く”2ゴールを奪った。
前半7分、MF谷口大河(3年)のクロスに反応。「もうあそこしかないなって。練習でも長い時間、クロスシューをやってて。もうどこら辺に来るかとかもなんとなくわかるから、絶対あそこに来るなと思って走り込んでました」。ヘディングで合わせてチームの今大会初ゴールを奪う。
「やっぱり初戦で、半分以上緊張してたので、あそこで取れて1点リードできたのがよかったです」と金。昨年のリベンジに燃える朝霞に対し、早々に決めた先制点がチームに勢いをもたらす。
その後も金は抜け出しやヘディングなど、ゴールに向かって迫力を持ってプレー。2点を加えて迎えた後半40分には「やっぱりキーパーのこぼれはもうずっと、“誰よりも”狙ってるので」とFW石田匠(3年)のシュートをキーパーが弾いたところをしっかりと詰めて追加点を奪った。
初戦でエースストライカーとして2得点。それでも「個人としては点は取れたんですけど、もっとスプリントも増やせた」と反省。守備で行ききれなかったところもあり、「いつももっと行っているところで、ちょっと今日は緩いところもあった。攻撃よりは自分の前からの守備のところを、次はもっと改善してやっていきたいと思ってます」と前からの守備を修正ポイントに挙げた。
2回戦は今季S2で1勝1敗の川口市立が相手。「ヘディングのところとか、セカンドのところ、走り負けないとか、そういうところで圧倒していけば、流れはウラトンに来ると思う」と話す。リーグ戦では「背後の動きが全然なかった。怖さないなって、自分では思いました」というFWは背後の動きを増やしながら、この夏トレーニングを積んできたセットプレーをキーに挙げる。
「もう最後、笛が鳴るまで、ずっとゴール前は足を止めないで、こぼれてくるだろうって思って、ほとんど来ないことの方が多いけど、そのワンチャンス来るかもしれない時にかけて走りたい」。チャンスが来るのを信じて走り続け、浦和東のエースは最後の一瞬までゴールを追い求める。
石黒登(取材・文)