[COPA BUNAN]指揮官絶賛の「ブレない」柱。成徳深谷DF横山大平は「1個1個謙虚に」頂点を目指す
8月25日、武南フットボールフィールドで行われた「COPA BUNAN AMIGOS 2025」決勝は、成徳深谷が立教新座を3-1で下し、2012年以来13大会ぶりとなる優勝を果たした。昨年のファイナルで0-2と敗れていた相手にリベンジを果たす形で、待望の2度目の栄冠を掴んだ。
今大会は選手権での戦いを想定しながら入った中で、この日は立ち上がりからセットプレーを多く獲得。前半6分、DF山谷康太朗(3年)のロングスローからMF鯨井遥翔(3年)が頭でプッシュして先制ゴール。後半もFW関根大和、DF菅井陽斗(ともに3年)が追加点を決めた。
守備でも後半に1失点はあったものの、ディフェンスリーダーの横山大平(3年)がしっかりと最終ラインを統率。為谷洋介監督は「(大会を通してのMVPは)やっぱり横山なんですよね。彼の安定感は本当にすごい。ぶれないし、いるだけでチームの活気が上がる」と絶賛していた。
昨年の決勝もピッチに立った横山は「去年取れなかったので2回は負けられないと思っていた。相手コートで自分たちの攻撃ができ、セットプレーで点を取れたのが大きかった」。決勝ではゴールはなかったものの、今大会は初戦の伊奈学園戦、準決勝の川口市立でセットプレーから2試合連続ゴール。守備でも「(大会を通じて)2失点はしちゃったんですけど、しっかりディフェンスラインをまとめながら、チームとしていい試合運びができたかなと思います」と振り返った。
「1個目のヘディングのところは成徳として生命戦なので、負けないようにしっかり跳ね返しながら、良い守備から良い攻撃に繋げられるようにやっています」。この夏も守備の柱として存在感を見せた一方で、「(総体で敗れた)西武台戦と似ていた」と話す金沢ユースの松本山雅戦は相手CBにFWが勝てない中でセカンドを裏に蹴り込まれてラインが間延び。「そんな中でも自分たちがコンパクトを作ってあげながら1個踏ん張りたかった。もっと自分たちの土俵でもっと戦えるように、やっぱりチームとしても全員でレベルアップしたいなと思います」と成長を誓う。
S1リーグでも前期を終えて首位に立つ。横山は「決して自分たちは特別に上手いわけじゃない。1個1個謙虚にやっていきたい」としつつ、「選手権は常に優勝を目指して、普段からいい雰囲気で練習したい」と意気込み。どんな時でも「ブレない」柱として、後期も成徳深谷を牽引する。
石黒登(取材・文)