[関東大会]「点に絡める場面が多くなってきた」。武南のドリブラー、MF関口海龍は大会を通して1G1Aと結果

点に絡みながら自信をつけた関東大会となった。武南MF関口海龍(3年)は初戦の佐野日大戦でHT明けからピッチに立つと55分、ゴール前の混戦を収めて右足で決勝ゴールをマークした。

2回戦の東洋大牛久戦ではスタメン出場。前半は消える場面もあったが、ハーフタイムに仲間たちと話し合い、ボールのもらい方などを確認。後半は「どんどん仕掛ける、自分の特徴であるスピードのあるドリブルを意識してやっていました」という関口が自慢のドリブル突破を見せる。

小柄だが、随所に遊び心を見せる浦和MF中島翔哉のドリブルをよく見ているという関口は、深い切り返しや股抜きなど、「遊び心」を持って相手を翻弄。45分には自らゴールにも迫った。

「最後の方はドリブルも成功した場面が多くなって、自分なりにはサッカーを楽しんでやることが一番なので、楽しみながら勝つっていうことをずっと思いながらサッカーをしていました」

すると0-1の72分だ。後半の途中から移った右サイドでボールを持った関口は、最初縦突破からのカットインシュートを狙っていたというが、中に敵がいた中でクロスに選択を変更。サイドを深くまで抉ると、グラウンダーのクロスからMF渡辺悠(2年)のゴールをお膳立てした。このゴールで同点に追いついた武南はPK戦の末に勝利。決勝進出の立役者のひとりとなった。

「得点を増やして流れを変えられる選手になりたい」と話していた関口は、今大会1ゴール、1アシストと結果も。「最後は点を決めたかったですけど、アシストだったり、最近は点に絡める場面が自分なりに徐々に多くなってきたので、とても嬉しいです」と2回戦の後に話していた。

武南ジュニア出身のドリブラーは、高校の礎を築いた大山照人監督の後押しもあって武南へ。「中学の時も大山さんにずっと楽しんでサッカーをやれって、本当にずっと言われていたので、それを高校に入って、こういう立場でやれるのはとても嬉しいです」。いまでもグラウンドで会うと「頑張ってるか」と気に懸けてくれる恩師に良い報告をするためにも総体予選でも活躍する。

石黒登(取材・文)