[プリンスリーグ関東2部]新人戦では攻撃陣唯一のノーゴール。西武台の“ムードメイカー”MF栗田駿弥がチームを波に乗せる先制弾
「(新人戦では)みんなが決めているのに、自分が決められていなかったので。やっぱりこのリーグ戦を通して、自分が新人戦で決めた子よりもいっぱいゴールを決められたらなと思います」
第2節の健大高崎戦、西武台の左WG栗田駿弥(3年)は前半3分、CF青木彬朗(3年)にボールが入ると、「青木くんにボールが入った時に「来る」って信じていた」とゴール前に走り込みながら大きな声でパスを要求。青木の落としをきっちりと流し込んで先制ゴールを奪った。
ボールがゴールに吸い込まれたのを見届けると咆哮。「前回の自分のプレーもあんまり納得いっていかなったので、その鬱憤を晴らす的な、すべての気持ちが乗ったシュートでした」と話す。
2月の新人大会で西武台は4試合25得点と他チームを圧倒して大会連覇。全体を通じても12人がゴールを記録した。しかし、栗田は全試合でスタメン出場をして、アシストなどはあったものの、攻撃陣では唯一の無得点となっていただけに、本人にとっても強い想いの乗ったゴールとなった。
副将のMF杉山幸一郎(3年)は「栗田くんが1点を決めてくれたっていうのはもうチームにとって本当にプラスでしたし、普段チームの中でやっぱり一番のムードメイカー的な存在なので。だからああやって栗田くんが1点決めてくれたことによって、チームの士気ももう盛り上がって、気持ちも入る展開になったのであそこは良かったなと思います」と1点目の重要性を話す。
栗田も「入りから自分がゴールを奪えたので、もう気持ちも乗って、前向きなプレーができたと思います」というように、ゴール前に入り込むプレーや仕掛けからのクロスなど前線で躍動し、今季初勝利に貢献。「チームのみんなが杉山くんを中心に動いてくれたので。今日初スタメンの相木(幹太)くんとか、遠藤(陽)くんとか、大沢(将聖)くんとかもみんなで身体を張って、自分にボールとかをくれたので、みんなで掴んだ勝利だと思います」と仲間たちにも感謝した。
「この1年、自分の成長もそうですけど、西武台として後輩に繋げていくために、残留は絶対ですけど、昇格できるように上を目指して頑張っていきたい」と栗田。その中で「自分は結構性格が明るいのでみんなの気持ちを上げて、ちょっと下向きになっても声をかけたりして、みんな引っ張っていけたらいいなと思います」と声掛けや思い切りの良いプレーでチームを波に乗せる。
石黒登(取材・文)