初のスタメン起用に応えた。東京国際大は前半29分、FW青木空斗（１年）が均衡を破る先制ゴールをゲット。これが決勝点となり、５年ぶりの天皇杯出場に向け、最初の関門を突破した。

今大会、青木は準々決勝の文教大戦、準決勝の尚美学園大戦といずれも途中出場。その中で文教大戦では２点目をアシストし、尚美大戦では１－１の終盤に決勝ゴールと結果。前田秀樹監督も「良いプレーをしていた」という１年生FWは城西大との大学代表決定戦で初スタメンとなった。

「いつも入りが悪いので、そこでまず１点を取ろうっていう感じでした」という青木は29分、FW小西利空（２年）の左クロスに「最近クロスの練習をめっちゃしてて。もう入ってくる動きから、合わせるところまで完璧でした」とニアスポットに走り込み、右足ダイレクトで決めた。

そしてこれが結果的に２戦連続の決勝ゴールに。スタメンに応えたFWは「めっちゃ努力してきたので」と表情をほころばす。得点外のところでもスピードのある小西と縦関係、横関係になりながら攻撃を引きだし、守備面でも連動したプレッシャーからセカンド奪取の起点となった。

「去年の４年生が抜けて、いま弱いと言われていて、そこで誰かがやらなきゃと思うので、そこでやってやろうと思って」と大学２年目は覚悟を持って臨んでいる。決勝戦も１得点を奪った一方で「シュートっていったら一個だけなので。だからもっとシュートとかを打っていきたい」。得意のゴール前でのターンや相手を交わしてのシュートなどをもっと増やしていきたいと話す。

波に乗る１年生FWは「天皇杯でプロとやれたらめっちゃ大きいと思うので。ひとつ勝って、フロンターレとやりたいので頑張ります」と来月の社会人との代表決定戦への意気込みを語った。

石黒登（取材・文）