熊谷西FW後藤駿太、ゴールハンターが2発! チームを3年ぶりの関東予選切符獲得に導く

「うちはただの公立校なので、入ったときには関東予選とかに行けるとは思っていなかったので、自分たちの代で県予選に行けるようになってすごく嬉しいです」。チームとしても3年遠ざかっていた関東予選の切符を熊谷西FW後藤駿太(2年)が自らの2得点で力強く引き寄せた。

本庄東戦は前戦からしっかりと守備の意識を持ちながら、攻撃ではしっかりとボールを収めて、味方の時間を稼ぐこと、そこから起点になること、そしてもちろんゴールも意識していたという。

すると前半21分、DF清史琉(2年)のFKに相手マーカーを外すオフザボールの動きで走り込みバックヘッドで決めて先制点。さらに30分にはMF新井貫太(1年)の左クロスから再びゴール前に入り込んだのは後藤。一度目のシュートはキーパーに弾かれたが、「キーパーがこぼす前提で走り込んでいたので、その意識が良かったのかなと思います」。こぼれ球をしっかりと決めきった。関東掛けの大事な一戦で早々の2点がチームを勇気づけたのは想像に難しくない。

野本桂佑監督も「あれはハンターなので、いつも通り」「彼が一番勝ちたかったと思うので、もうその時点で安心はしていました。あいつが今日一番やる気があるんだろうなって」と話す。

一方で本人は「どうせならあと1点欲しかったですね」と悔やむ。後半はロングスローから味方がすらしたボールをヘディングで狙うも、惜しくも枠外。あと1点取ってハットトリックとしたかったのが本音だが、その中でも「チームとして徹底してきた前プレとか、結構基礎を大事にするチームなので、しっかり1年間やってきた成果が出たかなと思います」と試合を振り返った。

準決勝は北部の雄でV候補の筆頭・成徳深谷が相手だ。「相手は強いと思うんですけど、やっぱり自分たちのサッカーを最後まで貫いて勝てたらいいなと思います」。前戦から声で、プレーでチームを牽引しながら、熊谷西のゴールハンターは次ももちろん強豪撃破の一発を狙っていく。

石黒登(取材・文)