NACK5の決勝で大宮アカデミー同期対決! 西武台MF石井汰一「楽しみ。絶対に勝ちたい」
かつての仲間と、憧れのピッチで。西武台のナンバー10、MF石井汰一(3年)はNACK5スタジアム大宮で行われる決勝で実現した大宮アルディージャアカデミー対決を待ちわびていた。
石井は今季の西武台において攻守で鍵を握る選手で、2月の新人戦では「常に前を向いてプレー」することを意識しつつ、ターンからのパスや仕掛けでアタックを牽引し優勝に大きく貢献した。
一方、4月に腰を「疲労骨折ぎりぎりみたいな感じ」で故障。プリンスリーグ関東2部での4連敗などは外から見ていることしかできなかったが、今大会の直前に復帰すると、お互いに「やりやすい」と話すベストパートナーのMF宇野大稀(3年)とともに西武台の中盤を支えている。
準決勝の正智深谷戦では守備で貢献。関根雄太コーチも「相手の10番がラストパスの精度であったり、ドリブルで、変化を加えられる選手だったので、そこにちょっとスペースを作りたくないっていうのがあった。今日なんかは石井と宇野がよくプレスバックしてくれた」と話していた。
しかし、石井自身は「最後チームとして勝てて良かったんですけど、自分的には全然満足いく試合じゃなかった」と反省。前半は相手の縦パスを警戒しながらセカンドボールも回収できていたが、その中でも「やっぱり何本かは入っちゃっているので」。「昌平になったらもっとクオリティも上がってきますし、そこをもっと100%、完璧に近いくらいには次は頑張りたい」と語った。
石井は大宮アルディージャU15の出身。決勝はチームメイトのFW竹内奏海(3年)に加え、昌平も今大会CBを務める中松陽太(3年)、大会4発のMF三浦悠代(3年)と大宮育ちの4人がピッチに立つことが予想される。しかも舞台はNACK5スタジアム。燃えないわけがない。
「やっぱりお互い知っているところもありますし、どれだけお互い成長したのか楽しみ」という石井自身も高校3年間で成長し、今年は強豪校の10番を背負う存在に。ここ2年は公式戦での対戦はないだけに、最終学年で実現したアカデミー対決に「絶対に勝ちたいですね」と意気込む。
「相手が攻撃をかけてきている分、奪った瞬間っていうのはチャンスになると思うので、そこはやっていきたい。いまキッカーをやらせてもらっているので、セットプレーのところも本当に1本決めるか守るかで変わると思うので、次の試合に向けて調整して、完璧にした状態でセットプレーでも点を取れれば」。攻守でワンプレーにこだわり、西武台を5年ぶりの夏の全国に導く。
石黒登(取材・文)