「自分の任された仕事を」大宮北の“PKキーパー”、角昇汰は指揮官からの助言を生かし大仕事

「自分の任された仕事をやりたいなと思っていた」。大宮北は今大会“PKキーパー”を務める角昇汰(2年)がPK戦で大仕事。相手の1本目を見事にセーブし、チームに流れを呼び込んだ。

「工藤先生からこのまま引き分けだったら行くから準備しろと言われていた」「僕自身そこまで自信家の方ではないので、緊張が勝っていました」と話すが、しっかりと準備はできていた。

「後ろにいくにつれてどんどんプレッシャーもかかってくるので1本目にできるだけ止めたいと思っていた」。迎えた先行の相手の1本目。落ち着いて構えると、左に飛んでストップした。

このセーブの裏には工藤陽監督からの助言もあったという。「大会の前くらいに工藤先生からのアドバイスがあったりして、ここ最近毎日練習していた。(工藤監督からは)もうちょっと我慢してから飛ぶようにした方がキッカーも迷うからいいんじゃないかと言われて、自分的にはうまくできたので良かったなと思います」。当該のシーンでは最後まで動かずに我慢し、仕留めた。

今大会は小倉正大(2年)が守護神を務めるが、「本当に良いポジション争いをしている2人」(監督)。角も「良い敵で良い仲間。2人でレベルアップしていけたら」と話し、「でも全然あっちの方が全体的にうまいのでちょっとでも近づけたら」と刺激をもらいながら成長を目指す。

関東予選切符まであと1勝。準々決勝の大宮東も含め、残り3戦は強敵との戦いが続くだけに粘り強く守ってPKというシーンもありそうだ。「また、みんなが頑張ってくれて、PKになったら、1本でも止めて勝てたらなと思います」。今度も「自分に任された仕事」をまっとうする。

石黒登(取材・文)