「未来の代表GKを目指して」埼玉県東南GKトレセンレポート

5月15日、レッズハートフルフィールド駒場で、埼玉県サッカー協会技術委員会GKプロジェクトが主管する、埼玉県東南GKトレセンが開催された。

このプロジェクトは、中高生のGKに技術指導を定期的に行うことを目的に始められたもので、現在は東南部と西部、北部のエリアで、それぞれ全7回のコースが一年間に渡り開催されている。U16(高校1年生、中学3年生)とU14(中学2年生、中学1年生)の種別に分けられており、参加については、中学1年生、高校1年生に限り、オープン参加となっている。

またU16は7月、U14は12月に、それぞれ全県から選抜された優秀選手がGKキャンプに参加。また13歳、14歳から2人ずつ関東のGKキャンプに参加する。

塚本卓司監督

このプロジェクトのチーフを務める上尾鷹の台高校サッカー部の塚本卓司監督は、自身も浦和西高校、東京学芸大学でGKとして活躍した。その塚本監督にGKプロジェクトの活動について聞いた。

「このGKプロジェクトは、当時浦和レッズの育成GKコーチを務められていた澤村公康さん(現・ロアッソ熊本GKコーチ)が、熊本で活動していたGKプロジェクトをそのまま埼玉でもやってみようということで2004年からスタートされた企画です。今でこそGKコーチがいるチームもありますが、当時はGKの指導が浸透していなかった中で、しっかりとした技術指導を行っていこうという目的で始まりました」。

当初は参加人数も少なかったそうだが、徐々に活動が浸透してきて、現在は多くの中高生がプロジェクトに参加している。

「中学生と高校生が一緒に練習することで、その中での交流もあるので、中学生からすると高校生を見て、将来の自分をイメージすることができるようです。指導にあたっているのは、高校の教員と小学校の先生などもいます。GKの指導ができる人は随時募集中です」。

最後にこのプロジェクトで目指していることを聞いた。

「ここから選手権で活躍するような選手を輩出していきたいですし、最終目標は日本代表になるようなGKを育てていきたいです」。

サッカーにおいても専門ポジションであるGKは、指導においてもフィールドプレイヤーとは異なるものが必要となってくる。その中で定期的に専門的な指導が受けられる環境を作るのは、GK育成にとっては重要なものであると感じた。

現在、日本代表のGKの川島永嗣選手は、言わずとしれた埼玉県出身(浦和東高出身)の選手だ。そんな先輩の姿を見ながら埼玉から素晴らしい才能が輩出され続けることを期待したい。

椛沢佑一(取材・文)

本件のお問い合わせ先
上尾鷹の台高等学校 塚本卓司先生
048-722-1246