今年卒業する選手達はどこへ「埼玉の選手達の卒業進路2019年度」(高校、ユース経由プロ・アマ編)

鎌田は福島、石山はアジャクシオへ。トップ昇格の大宮MF髙田は期待のルーキー

今年埼玉県の高体連からは2人がプロの世界に旅立つ。昌平高のMF鎌田大夢はJ3福島ユナイテッドFCへ、浦和西高FW石山凌太郎はフランス2部・ACアジャクシオに入団を決めた。

鎌田は春過ぎからレギュラーに定着すると、今年1月の全国選手権では興國戦でゴールを決めるなど、昌平初のベスト8入りに大きく貢献した。入団会見で鎌田は「小さい頃からの夢であったプロサッカー選手になれて大変嬉しく思います。ドイツで頑張っている兄に追いつけるように福島では日々のトレーニングに全力で取り組んで、少しでも早く試合に出場して、チームに貢献できるように頑張っていきたいと思います」と意気込み。「ステップアップ」を後押しする同クラブで活躍して、兄・大地(独フランクフルト)と同じ舞台に立つことを夢見る。

また驚きのニュースとなったのが石山の海外挑戦だ。浦和レッズ下部組織出身、1年時には選手権予選準優勝にも絡んだ西高のドリブラーはフランス行きを選んだ。なお、高卒選手がJクラブを経由せず仏リーグに挑戦するのは初。「自分はチャレンジャーなので何も恐れていない。楽しみです」と石山。今回の契約はホーププロ契約というもの。トップチームに合流した上で規定の試合数をクリアすればプロ契約となるため、まずはトップ合流を目指すことになる。

クラブチームからは4人がプロ行き。中でも注目は大宮アルディージャU18から昇格したMF髙田颯也だ。スピードと要所での緩急を使い分けたドリブルは世代屈指との呼び声も高い。2月に行われたさいたまシティカップでは途中出場すると果敢なドリブルからエリア内に侵入するプレーも見せており、ユースの先輩・奥抜侃志に続くヒットとなりそうな雰囲気を漂わせる。

浦和レッズユースの10番・MF山中惇希はトップへの昇格は叶わなかったものの、J2復帰のザスパクサツ群馬でプロのキャリアをスタートする。広報を通じ山中は「3年間、浦和レッズユースで支えてくださったスタッフの方々、チームメイト、応援してくださった方々のおかげで、小さい頃からの夢であったプロサッカー選手になることができ、すごく感謝しています。ユース生活での経験を生かし、ザスパクサツ群馬で活躍して良い報告ができるようにがんばりたいと思いますので、応援よろしくお願いします」とコメント。浦和DF宇賀神友弥は自身のツイッターで山中に向けて、「活躍して浦和に帰ってきて欲しいね!」とエールを送っている。

卒業進路

進路先ポジション名前経歴
福島ユナイテッドFC
MF鎌田大夢
昌平高
ACアジャクシオ(仏2部)
FW石山凌太郎
浦和Jr→浦和Jrユース→浦和西
ザスパクサツ群馬
MF山中惇希
江南南SS→GRANDE FC→浦和ユース
FC東京
DFバングーナガンデ佳史扶
FCアビリスタ(FC東京サッカースクール 深川アドバンスクラス)→FC東京U-15深川→FC東京U-18
清水エスパルス
FW栗原イブラヒムジュニア
三菱養和SCユース(所沢出身)
さいたまSC
MF千葉柊馬
勝瀬ふじみ野SC→アグランサ富士見→鹿島学園高
さいたまSC
MF佐藤大輝
上尾双葉台SSS→HANF.C〜国際学院高

石黒登(取材・文)