[高円宮妃杯U-15]浦和L JrユースMF仙石みのり、絶妙切り返しから値千金の同点アシスト。憧れはオランダのレジェンドFW

ゴール前での一瞬の判断が、試合の流れを大きく変えた。浦和レッズレディースジュニアユースMF仙石みのり(3年)は、値千金の同点ゴールを演出する決定的なアシストで存在感を示した。

0-1で迎えた後半2分、ゴール前でこぼれ球を拾った仙石は「自分で打とうとしたんですけど、最後までボールを見てて、後ろから相手の「身体でいけ」っていうのが聞こえてたんで、それだったらもう1回切り返したら相手は来ないのかなと」とこの場面で冷静に切り返しを選択する。

完璧な切り返しで相手を外すと「FWに呼ばれてたんですけど、その1個後ろにスペースが空いてるのが見えて」とここでも落ち着いて状況を確認し、ゴールエリア内のスペースにスルーパス。これに走り込んだMF増田彩衣里(3年)主将が右足で落ち着いて流し込み同点弾となった。

「その前の崩しもポンポンって繋げる場面も多くて、レッズで強みとするパス回しをゴール前で冷静にできて、最後決めきるって場面で、みんなで一丸となってできてよかったと思います」

前半は「思うように自分のプレーができず、雑になってしまった部分もあった」と振り返る。それでも後半は「自分はできるって思いながら、落ち着いてプレーすること」を意識し、シュートのイメージや、味方の特長を引き出すことを考えてプレー。後半29分には切り返しから放った決定的なシュートが相手GKの好守に阻まれたが、逆転へと向かう流れをチームにもたらした。

好きな選手は往年の名FW、マルコ・ファンバステンだ。「お父さんがファンバステンが好きで。角度のないところからでも決めるところが、自分としては格好いいなと思って」。2列目の選手ではあるが、「理想はとにかく得点を決められる選手」というようにゴールへはこだわりがある。

大会中も受験勉強の合間にTikTokで動画を見ながらイメージ作り。準決勝のJFAアカデミー福島戦では大会初ゴールを含む1得点1アシストの活躍で勝利に貢献。決勝でも得点に絡み、結果を残した。「自分で決め切る決定力は、まだ力不足」と課題を口にしつつも、「味方を生かす部分では、準決勝と決勝は結構うまくできたんじゃないかなと」と確かな手応えも掴んでいる。

4月からはユースに昇格する。「自分の特徴はスピードとか前への推進力、ドリブルなので、自分の個も活かしつつ、味方の特徴を出すのがトップ下とかボランチの役目だと思いますし、味方を使いつつ、相手の逆をついたり、レッズのプレースタイルをどんどん自分が加わることで、いろんな種類の攻撃ができたらいいなって思ってます」「プロになりたいっていう気持ちが強くて、理想は得点をとにかく決められる選手。でもそんなに簡単にプロでは得点できないと思うので、自分自分っていう気持ちだけじゃなくて、仲間を尊重しつつ、タフに戦っていきたいなっていう感じです」。得点の意識を持ちながら、プレーの選択肢も増やしていって、目標のプロに近づく。

石黒登(取材・文)