[女子選手権]昌平MF小室瑠花、仲間信じて放った魂の同点ヘッド──聖和学園戦へ「ビビらず、昌平のサッカーを」

仲間を信じ、ゴールネットに叩き込んだ。1点を追う昌平は62分、MF勝山あゆみ(3年)の右クロスをMF小室瑠花(3年)がヘディングで合わせ値千金の同点弾。森田光哉監督も「ここで取れたことは大きかった」と、その後のPK戦勝利に繋がった貴重なゴールを評価していた。
「失点の場面は自分のパスが引っかかって、相手に持っていかれて失点しちゃったんで、トップ下に後半からなったんですけど、なったからには絶対1点奪い返さないとなって思ってました」
「自分が前に出た時には、点に関わるプレーは絶対にしたいなという思いはずっと持っています」という小室はHT明けにボランチからトップ下に1列上がる。さらに勝手知ったる仲間たちもサポートする。58分からは勝山あゆみ、福島沙羅メヘル(ともに3年)といった選手たちも前へ。「最近バックをやっている2人が前に来てくれるとチームが乗るなって感じはしました」。
その中で62分だ。「ずっと信じて、中に何回も入ってたんで、来た時は“もう決めるしかない”と思ってました」。仲間たちが繋ぎ、勝山が上げたクロスにゴール前に入り込むと「絶対に決める」という強い意志を持ってヘディング。想いを乗せた一撃がネットに突き刺さると、ゴール前に歓喜の花が咲いた。「本当に嬉しくて、あんまり覚えてないです(笑)。でも本当に嬉しかったです」。
「昨日の試合がまったくできなくて、ずっと昨日は悔しくて。今日は自分がみんなに救ってもらった分、やらないとなって想いはあったので、頑張りました」。その後、進んだPK戦では2人目のキッカーとして登場した中で、しっかり成功させて繋げると、後攻の3本目をGKロブソン莉彩那(3年)がストップ。勝利の瞬間は「嬉しくて涙がこみ上げてきました」と感情が溢れた。
「関東リーグでずっと負けが続いていて、みんなも自信を失っている時期も多分あったんですけど、(最終節の)暁星戦から良い流れを持ってきて、全員が、チームのみんなが信頼しあえているからこそ勝てたのかなと思います。いまチーム内にはやるしかない、みたいな雰囲気がある」
勢いに乗って臨む3回戦は聖和学園が相手だが、「ビビることなく昌平のサッカーを見せたい。どんどん前を向いて、ドリブルだったり、ゴールを目指して、自分たちらしい崩しだったりを見せていきたいです」。3度の優勝を誇る強豪相手にも目指すのは昌平のサッカーだ。仲間たちとの「もっともっと長い冬」を過ごすために、縦パスや得点に絡むプレーで次もチームを牽引する。
石黒登(取材・文)


