[女子選手権]主将が6発快勝に繋げる先制弾。昌平MF山田仁菜「気持ちを込めて打てた」
チームリーダーが先制点でゲームを動かした。前半16分、昌平はMF山田仁菜(3年)主将がFW松井美優(3年)のクロスのこぼれ球に反応。右足ダイレクトで突き刺して均衡を破った。
この日は右シャドーとして出場。「カットインして、FWにパスを出して自分も入っていけるようにしたかった」というが、中を固めてくる相手に対しなかなか入っていくことができなかった。
それでもイメージを持ち続けると16分だ。右サイドでボールを持った山田は松井に預けて前へ。「最初はマイナスにくるかなと思ったんですけど、相手が寄せに行っていたので当たればこぼれてくるかなと思った。詰めたら絶対吹かさないようにシュートを打とうと思っていて。気持ちを込めて打てたので良かったです」。松井のクロスのこぼれ球を直接蹴り込んでネットを揺らした。
後半は本来の中央にポジションを移し、攻撃のテンポを操る役割へ。「中だけだったら固められてもう行けないと思ったので、サイドに散らしたり、あと自分も中に入って受けていけるように意識していました」。持ち味の受けて叩くプレーでリズムを作り、チームの攻撃を活性化させた。
「前回とか前々回はボールを持っても、消極的なプレーになっちゃってて、後ろを向いたり、パスを探したり、っていうことが多かったんですけど、今日はもう後ろとかも気にせずにどんどん前に行ってシュートを決めきることを意識していたので、そこは変わったと思います」。後半も前を向きながら「自分たちのサッカー」を見せた昌平が南稜に6発快勝で決勝進出を果たした。
決勝は総体予選決勝でも対戦した花咲徳栄とのカード。「前回のインターハイ予選が1-0。今回は前半からシュートを決めきる意識を持って、どんどんシュートを打って絶対に勝って、もう一回全国の舞台に戻りたい」。「精度」や「繋がり」を意識しながら、勝って全国に再挑戦する。
石黒登(取材・文)