[プレミアEAST]浦和ユースMF深田京吾、「自分が点を決めないと」主将が埼玉ダービーで2発! ハードワーク武器に攻守で躍動

誰よりもチームを救いたいと願っていた主将が、昌平との“埼玉ダービー”で2発。浦和レッズユースMF深田京吾(3年)は「怪我とか調子とか、あまり上がらない状態でチームに迷惑をかけていた。ここで得点して勝利に貢献できて本当に良かったです」と会心の勝利に笑顔を見せた。

1-0で迎えた前半21分、クロスが流れたボールを左SBの田中一信、(3年)が拾ってグラウンダーの高速クロスで折り返すと、これを深田がダイレクトで合わせ、貴重な追加点を奪った。

さらに飲水後の23分には相手の横パスをカットすると、そのまま持ち込んでキーパーとの1対1を沈めた。「直後だったので相手も気が緩んでいると思った。何回か緩い部分があったので、狙えるなと思っていました」。自らの読みを証明するダメ押し弾で“埼玉ダービー”を決定づけた。

主将として挑むアカデミーでのラストシーズンは怪我やコンディション不良もあり、前期はほとんどプレーすることができず。深田を欠くチームもなかなか波に乗れない状況に歯がゆい想いもしてきた。「なかなか勝てない中で、自分が点を決めないとチームとしても乗らないと思いますし、キャプテンとしてもっとやらないといけないと思っています」と強い想いも口にする。

阿部勇樹監督も「彼自身も1点欲しかったと思うし、決めたことによって2点目にも繋がった。後期は守備で貢献してくれてた中で、攻撃であともう1歩、一工夫っていうところで決めることができていなかった。その中で今日、チャンスにしっかり決められたっていうところは、彼が成長したところだと思いますし、吹っ切れる良い点数だったんじゃないかなと思う」と評価した。

また、ハードワークや戦うところをストロングポイントに挙げるMFは、得点だけではなく、この日も守備の部分でも高い貢献度。「攻撃の部分、守備の部分でも顔を出して、どこにでも自分がいるような、コートの中を自分が走り回れるような選手になりたいです」と理想像を掲げる。

今季は苦しむ時間が長かった浦和ユース。それでもこの日の4-0快勝は大きな転機になりそうだ。残り3か月弱となったアカデミー生活。深田は「残りわずかなので、後悔なくやりたい。プレミアも残留しないといけない。先輩たちが残してくれたものを、意地でも3年生全員で引っ張ってやっていきたい」と力を込める。壁を破った主将が攻守で躍動し、チームを残留に導く。

石黒登(取材・文)