[総体]昌平MF人見大地、チームを勢いづけた大会初弾。昨夏日本一主将・大谷湊斗に憧れる2年生ボランチが“イメージ通り”のゴラッソ!

スーパーゴールでチームを勢いに乗せた。0-0の前半6分、昌平はMF人見大地(2年)が先制ゴール。MF山口豪太(3年)のパスを預かると、左足を鋭く一閃し豪快にネットを揺らした。

「豪太からパスをもらう時はもう打つと決めていた」という2年生ボランチは、「トラップした時に顔を上げて、キーパーがちょっと(自分から見て)左に寄っていたのでニアを狙いました」。

FC LAVIDA時代の関東リーグ、FC東京U-15むさし戦でも同じような形からゴールを奪い、イメージはあったという。ファーストタッチでしっかりコントロールすると、左足を強振。本人も「本当に狙ったところにいった」というイメージ通りの一発がゴール右上隅に突き刺さった。

どんなチームにとっても難しい初戦でチームを勢いづかせる早々の先制弾。芦田徹監督も「1点はやっぱり大きかったと思います」と話す。人見にとっては中学、高校も含めて全国での初ゴール。それを高校で初の全国、しかも初戦で引き寄せ「もう本当に嬉しかったです」と振り返った。

その後もCBからボールを受けて、運んだり、FWやトップ下に預けて前進。一方で「あんまり走れていなかった。チームからは相手が蹴ってくるので、セカンドボールを拾ってっていう指示だったんですけど、そこがちょっとできていなかったかなと思います」と課題も挙げていた。

大会前には左足中足骨の怪我で約1ヶ月の離脱。1週間前に復帰したばかりだ。「予測で相手の攻撃を潰すとか、あとはミドルシュート」が武器という人見は、「やっぱりチームで一番走って、仲間がきつい時でも自分がやるっていう気持ちを大切にやっていきたいです」と理想像を話す。

憧れは昨夏、昌平を日本一に導いた主将、MF大谷湊斗(筑波大)だ。「ボールも取られないし、もう守備もちゃんとやって、全部がすごかったです」。自分も偉大な先輩ボランチのように、チームの中心として攻守で躍動すること。そして「やっぱり自分は2年生で出ているので、出られていない3年生たちの気持ちを背負って全国優勝したいです」と想いも背負ってプレーする。

石黒登(取材・文)