[総体]川口市立MF齋藤羽、10番主将が同点ゴール!直前に決定機逸「申し訳ない気持ちあった」。続くチャンスを繋げる

同点弾で流れを作った。2回戦で立教新座とのS2対決に臨んだ川口市立は前半に先行を許すも、後半に2点を奪い逆転勝ち。今季主将を務める10番MF齋藤羽(3年)が反撃の狼煙を上げた。

この日は15分に先制ゴールを許す展開。「リーグ戦で先制点を取られる試合が続いていて、立ち上がりは集中したいなっていうのはあったんですけど、早い時間に失点してしまったのは反省点」。その中でも前半は良い流れでプレーし、あとはゴールだけという展開を作り出していた。

すると53分だ。MF阿部竜季(3年)の左CKをDF阿部龍大(3年)が折り返すと、FW浅田奏汰(2年)が収める。「コーナーキックで自分の頭をボールが超えた時に折り返しっていうイメージは自分の中にあった。浅田のところにボールが収まった時に、自分もいつでもシュートを打てる体勢ではありました」。浅田のシュートのこぼれを左足で蹴り込んで同点ゴールを奪った。

ゴール後には大きくガッツポーズ。「ゴールの前に1本、自分のところでちょっとビッグチャンスを外してしまったところもあって」。その直前にはゴール前の混戦のこぼれ球に右足を振り抜いたが決めきれず。「申し訳ない気持ちがあった。決まった瞬間はもう嬉しさがいっぱいでした」と振り返った。このゴールをきっかけに川口市立はさらに1点を追加し、逆転勝利を収めた。

「ちょっと入りのところは反省しないといけないし、改善しないといけない点ではあるんですけど、そこからの攻撃とかのところは自分たちの良さが出たと思いますし、しっかりそこで2点取って逆転できたこともプラスかなと思います」。一方で自身のパフォーマンスについては「チームのゴールキックの時に自分がポイントになっているんですけど、今日はあまり勝つことができなかった。そういうところで次はもっと今日よりも良いパフォーマンスができたら」と話す。

シーズン前の川口カップでは「今年は自分たちより強いチームに勝って、良い成績を残せるように頑張りたい」と語っていたが、関東予選ではS1の正智深谷を下し、川口市立として初めての県8強に進出。「チャレンジャー精神で相手にかかれば、プレッシャーのところだったり、戦えるところもあるなっていうのはわかっているので、そういうところで相手の気持ちに負けずに自分たちの強さを出していきたい」。その中で齋藤は声を出し続けてチームを鼓舞する構えだ。

「この試合で出た反省は生かしていきたいですし、次も来た相手に対し全力で自分たちの力をぶつけたい」「新人戦、関東予選と良い戦いはできたと思うんですけど、ギリギリのところで負けちゃうみたいなところがあったので、勝負強さを見せられたら」。まずは3回戦で国際学院に勝ち、2大会連続のベスト8入りを決めること。そして「どれくらいなのかなっていうのは、やっぱり自分たちで体験してみたいところではあります」という王者・昌平への挑戦権を掴み取る。

石黒登(取材・文)