浦和南MF八木航汰、途中出場から再び頭で決勝弾!「また自分のゴールで勝てたので嬉しい」
途中出場のアンカーがまたしても試合を決めた。新人戦準々決勝・成徳深谷戦に臨んだ浦和南は0-0の後半16分、高速クロスをMF八木航汰(2年)が仕留め、これが決勝ゴールとなった。
「結構ピンチもあって、自分たちもチャンスがあった中でなかなか点が動かなくて。今日も1点差ゲームかなって思っていて、やっぱり途中から入って流れを変えたいなと思っていました」
この日は後半14分からピッチへ入ると、均衡を破ったのはそのわずか2分後だ。スローインからサイドを崩すと右SB稲垣嶺(2年)の高速クロスに相手DFの前に入り込み、しっかりとヘディングで捉えてゲットゴール。この試合のファーストタッチが勝負を決める決勝弾となった。
サイドに入った際には常にゴール前に入ることを意識しているという八木は「監督から入る前に動き直しとか、クロスとか絶対に来るから、そのこぼれを押し込めと言われていた。こぼれではなかったんですけど、常に準備はしておくという中で決められたと思います」と振り返った。
支部準決勝の川口市立戦でも「今日は途中から出たやつがキーになると言われていた。絶対に決めてやると思って入りました」という中でスコアレスの後半開始からピッチに立ち、グランデFCからの盟友DF大庭比呂(2年)のクロスから県大会出場に導く決勝ゴールを挙げていた。
この試合も途中出場する際に仲間から「またやってくれ」と言われたというMFは「また途中交代から自分のゴールでチームが勝てたので、それはとても嬉しかったですね」と笑みをこぼした。
昨年末の「Go For WorldCup in さいたま」で鼻骨を骨折。すぐに復帰自体はしたものの、現在は途中出場での起用が多くなっているが、本来であればスタートで出てもおかしくない選手だ。
「去年の7月に計って177cmとかで。でも多分もっと伸びてると思います。180cmいったらいいなって」というサイズに加え、足下やキックも磨いているアンカーは「もっとボールに関わって、サイドを変えたり、ボールを動かしたりしたい。前だけじゃなくて、横に動かしてサイド攻撃とか、その中心になれたら」。ボールを繋ぐ今季のスタイルの中ではキーとなってきそうだ。
これで浦和南は2年連続の準決勝進出、公立では唯一のベスト4だ。「私立よりは絶対練習していると思うので、最後のところで難しいゲームをものにしたいと思います」と八木。準決勝の西武台戦も難しい戦いが予想されるが、粘り強く戦い、この日のように勝負のキワをものにする。
石黒登(取材・文)