[Go For WorldCup]チームメイトの動きを学習し得点量産。大宮U18 FW野口蒼流が5ゴールで得点王に

チームメイトの動きを見て学習し、2日目以降に得点量産。「第18回Go For WorldCup in さいたま」得点王には5ゴールを挙げた大宮アルディージャU18 FW野口蒼流(2年)が輝いた。

「この大会の前からずっと自分の調子が悪くて。この大会で頑張らないとなと思っていたんですけど、身体もあんまり動かなくて、走れなかったり、自分自身でボールもこなかったりして」

1日目はノーゴール。それでも「チームメイトに結構うまい人がいるんですけど、その人の動きとか見て、2日目からそれを意識してやってみたら結構ボールも受けられて、シュートも決められるようになった」。そのチームメイトというのがFWでコンビを組む平家璃久斗(2年)だ。

「リクは裏抜けのアクションがめっちゃうまくて、タイミングだったり、いる場所とかがセンスがあって、そこは結構リスペクトしていて」。2日目に待望のゴールを奪うと、「リクのアクションを参考にしつつ、1回目のアクションでボールが来なくても、2回目また連続で動くっていうのを意識した」という3日目の帝京長岡戦ではボールを引き出すアクションから2点を奪った。

大会最終日も準決勝の藤枝東戦で2得点を挙げ、得点ランクトップに浮上。一方で、決勝のベガルタ仙台ユース戦では前半8分に裏に抜け出し、キーパーと1対1になったシーンもあったが決めきれず、敗戦。「決勝はチャンスは少なかったんですけど、その中でも決めきれるような決定力だったり、そういうのは身につけていかないといけないと思いました」と課題を語った。

181cmの長身FWは「自分、結構体力はあるので、前からの献身的な守備だったり、身体が大きいのでしっかりボールをプロテクトしたり、ボールキープしてポストプレーをするところが得意」。昨年はプレミアリーグで途中出場も含め全22試合に出場。「強度だったり、プレミアのレベルっていうのはわかっているので、そういう基準をチームに、自分がどんどんリーダーシップを持って、チームを引っ張っていかないといけないですし、自分が来年出られるっていう保証はないので、しっかりとチームの人と競争しながら頑張っていきたいです」と意気込みを話す。

「(この大会は)最初から最後にかけて、自分的にはGPSのデータだったりも徐々に良くなってきていて、来シーズンに向けて良い準備ができているかなと思います」。調子を上げながら、プレースタイルの幅も広げつつあるストライカーがチームを牽引し1年でのプレミア復帰に導く。

石黒登(取材・文)