GRANDE FC MF甲斐響太郎、状況判断で反省も…主将が2ゴールで今季初勝利をもたらす


GRANDE FCは1FC川越水上公園との埼玉勢対決でキャプテンのMF甲斐響太郎(新3年)が2ゴールを決める活躍。今季、関東ユース(U-15)サッカーリーグ2部B初勝利をもたらした。

前半34分、CB藤田勇雅(新2年)の右コーナーキックに「相手の弱点を試合前にコーチからも、自分たちからも、しっかりと確認して、あそこが狙いだっていうのを全員で共有できていた」(甲斐)。しっかりと狙い通りのコースに入り、ドンピシャのヘディングで流し込んで先制した。

チームとしても欲しかった今季初得点。しかし、「後半、1-0で勝っている中で自分が良い状況判断をできず、自分のプレーで流れを崩してしまった」。後半半ばのフリーキックの場面では素早いリスタートを図ったが失敗。そこからの流れから相手に一時同点ゴールを許してしまう。

それでも終了間際の後半37分、ゴール前の混戦でボールを受けると「1-1の状況でやるしかないと思って、そこで身体を張ることができた」。相手守備との競り合いで捨て身になりながら、最後は右足でゴール隅に蹴り込んでこれが決勝点に。チームに今季初の勝ち点3をもたらした。

「気持ちを見せて、しっかり強気で行くところと、あとはやっぱりヘディングでゴールを決められるところはいいかなと思います」。また、1年の頃からコーチと取り組んできたフィジカルトレーニングで手に入れた運動量も大きな武器で、この日も攻守でハードワークしながらボールに絡み、チームにエネルギーを与えていた。坂口照幸監督も「やっぱりハードワークできるところと、試合を通じて自分の働きかけが強度高くできるっていうところが大きいですね」と話す。

一方で状況判断や技術の面は、本人も望む上のレベルでのプレーに向けても今年取り組んでいかなければいけない課題だ。昨年のチームから出場している中で今季はキャプテンも務める。「チームをまとめるのは全然簡単じゃなくて。結構きついこともたくさんあるんですけど、しっかり自分がめげずに、常に高い意識を持ってチームのためにやっていくことが大切かなと思います」。プレーはもちろん、プレー外でもまずは自分が先頭に立ちながらチームを牽引していく。

石黒登(取材・文)