<全国高等学校サッカー選手権大会 埼玉県予選会決勝トーナメント3回戦>狭山ヶ丘 vs 西武台

全国高校サッカー選手権大会埼玉県大会3回戦。埼玉スタジアム第4グランドの第2試合は、インターハイ予選3位の狭山ヶ丘高校と、西武台高校の一戦となった。

img_7327_r

序盤から9番FW野村と16番FW小川にシンプルに早くボールを入れて攻める狭山ヶ丘がチャンスを作り出した。31分には右サイドを突破しヘディングシュートを放つと流れは狭山ヶ丘に。33分には1番GK西田のロングボールがゴール前でこぼれた所を7番MF須川がシュート。そのままボールが入ったかと思われたが、西武台GK高麗のオウンゴールとなり、狭山ヶ丘が先制した。このまま狭山ヶ丘の勢いで前半は終了して1-0で折り返した。

後半開始と共に、3番DF伊藤に代えて、10番FW山口を投入。4番の相葉がFWからサイドバックに入った。西武台高校の守屋保監督は「シーズンを通して選手たちには色々なポジションを試させている」と変幻自在のポジションについて語った。

後半もシンプルに攻める狭山ヶ丘がゴール前で迫力を持って攻めるが、西武台ディフェンス陣が踏ん張り得点を許さず。西武台も57分に11番FW丸山がGKと1対1になるが、GKにセーブされてゴールならず。しかし徐々に西武台がリズムを掴みチャンスを作り出すと、67分に待望の同点弾。左サイドから相葉のシュートはGKが弾くも11番FW丸山が押し込んだ。「1点を取ったことで、これで良いんだという自信を持つことが出来たと思う。自分達がボールを動かせば相手は疲れてくると思った」と守屋監督が語った通り、苦しんだ西武台が徐々に自分達の形を見せるようになった。

狭山ヶ丘も71分に11番MF齋藤に代えて、FW10番の工藤を投入。反撃を試みるが、勢いをました西武台が77分、右サイドのクロスを14番DF美川のヘディングシュート、さらに6番MF長島にこぼれて、最後は5番DF森がファーサイドで合わせて逆転ゴールを決めた。

このまま西武台が逆転で逃げ切り、ベスト8進出を決めた。守屋監督は試合後、「疲れました」と疲労困憊の様子。「今大会は苦しんでいる。自分達がやってきていることが試合だとなかなか出すことが出来ない状態です。初戦の成徳深谷戦でシュート1本で勝ったのも、2回戦の熊谷戦でCKから3点取った勝ったのも指導者人生で初めての出来事です」と苦しみながら勝ち上がってきている今大会を振り返った。「ここまで来たら選手たちに自信を持たせて、最後の高校サッカーを楽しんでもらおうという気分になってきています。選手たちは球際で頑張ってくれて粘りが出てきている。個々の能力は昨年よりも上だと思っていますから、あとはチームのピースがうまく組み合うだけ。自分たちらしさを出したいと思います」と今後に向けて語った。
準々決勝は、11月6日(日)浦和駒場スタジアムで、埼玉平成高校と対戦する。

椛沢佑一(取材・文)

試合結果

狭山ヶ丘 1-2 西武台

1(前半)0
0(後半)2