新人戦県大会はいよいよ明日8日に開幕。今回唯一の公立校となるのが越谷西だ。
昨年の選手権予選ではベスト8を私立が独占。史上初めて準々決勝に公立勢がいないという事態となった。そしてその私学優勢の流れは支部予選でも続き、準々決勝を終えて公立校は越谷西を残して各支部で姿を消すことに。公立ファンが多い埼玉としては寂しい結果となった。
島田景監督は「ハード、ソフト面含めて私立にはかなわないところはあるんですけど、逆にそれをハンディキャップだと思わないで、そこは自分たちのプライドとしてやるというのは選手たちにも話している。そういった意味では全然悲観的なることはないです」と打倒私立に意欲。
主将の澤田楽は「公立は自分たちだけなので公立の星となって頑張りたい。公立には泥臭さがある。そこは私学に負けないところだと思うのでしっかり勝ちたい」と意気込みを語った。
「うちは公立校なので段階を踏んでやっていく作業をしていかないといけない。その都度、その時期ごとに目標を達成して、最終的にやっぱり選手権でどれだけあっと驚かせられるか」(監督)。新人戦は自分たちの力を知り、その基準に目線を合わせていくための第一歩となる。
今年のチームは“繋ぐ”がコンセプト。「ゴール前の崩しのイメージはある」という中で今後はグループ戦術や守備の部分を高めて、最後の選手権で「あっと驚かす」ような結果を目指す。
ハード、ソフト面を含めて、私学が今後さらに力を強めていくという状況は否めないが、一昨年も浦和南がインハイ、選手権で全国に出場するなど、いまだ公立が競争力を誇る埼玉としては活躍を期待したいところ。「打倒私学」を掲げて唯一の公立校・越谷西が新人戦に臨む。
石黒登(取材・文)