14日、大宮アルディージャの新体制発表記者会見が行われ、新加入9選手が参加。今季県内5冠の昌平高校から加入するFW佐相壱明、ユースから唯一トップに昇格を決めたMF奥抜侃志も壇上で意気込みを語った。尚、背番号は佐相が34番、奥抜が33番となっている。
佐相壱明「ゴールという形で結果を残して生き残っていきたい」
ーかなり緊張した?
そうですね。手汗とか脇汗とかめっちゃかいちゃって、もう本当に顔も熱くなっちゃって(笑)。(しゃべっている間も)変な感じで自分の中で噛み合わなかったです。
ー藤島崇之監督(昌平高)からは何か言葉をかけてもらったりは?
選手権が終わった時のロッカールームで「結果を残さなきゃクビを切られる世界だからな」というふうにハッパをかけられたというか、強く言われたので。そこでモチベーションというか、やらなきゃなという気持ちは強くなりました。
ー新体制発表を前に仲間から激励はあった?
みんなから頑張れよということを言われていたんですけど、背番号がわかった時に針谷(岳晃/昌平高OB、現ジュビロ磐田)くんにラインして「同じ背番号だよ」みたいな感じで送ったら、「一緒に頑張ろうぜ」っていうことは言われたのでちょっと嬉しかったですね。なんかこの番号に親近感や、もう勝手に愛着みたいなものがわいています。
ーこれからは「34」といったら佐相というところを見せていきたい?
はい。やっぱりいずれは9番を背負いたいということはありますけど、まずはこの番号で、34のユニフォームをたくさん着てもらえるように頑張っていきたいと思っています。
ー今日はたくさんのサポーターの前で初練習もあった
最初にスタジアムに入った時に観客の方がいっぱいいて、「佐相!」っていう名前も何回か呼んでもらえてそこは本当に単純に嬉しかったです。
ー初練習はどうだった?
ボール回しは昌平の練習で培っていたのが出たのでだいぶ回せるんですけど、守備であったりという時に、本当にゲームスピードが速くて、追いつかなくてみたいな感じで。パスの質だったりというのも本当に高かったです。
ー昌平でやってきた技術が活きたと
そうですね。まだまだですけど、思っていたよりはできたのでちょっとホッとしています。
ー選手権では悔しい結果に終わった
やっぱりゴール前の質という部分がまだ低かったと思うので、その質というところをしっかり磨き上げて、ゴール前で仕事をして、ゴールで結果を残せる選手になりたいと思っています。本当に課題は山ほどあるんですけど、そういう部分だったり、すべてにおいてのクオリティを一個ずつでも上げていけばチャンスが転がってくるのかなというふうに思っています。
ーこの前は「佐相じゃないとダメだ」というようなプレーヤーになりたいと言っていたが、具体的なところでいくと近い目標、遠い目標は?
やっぱり近い目標だと本当に今年中にリーグ戦に出場して、出た試合では点を取り続けるっていうのが近い目標で、遠い目標としてはやっぱりオリンピックに出たいです。
ーやっぱりそこは狙っていきたいと
そうですね。目標は大きい方がいいと思っているので、オリンピックに出たいですね。
ー東京五輪を目指す森保ジャパンの最初のメンバーにも針谷くん、松本(泰志/昌平高OB、現サンフレッチェ広島)くんが入ったが刺激になった?
そうですね。一緒にもう一回プレーしたいですね。その気持ちがやっぱり強いです。
ーそのためには試合に出場することが重要になってくる。今年はJ2で戦うということで長丁場の中でチャンスが巡ってくる可能性も高い
試合数も多いと聞いているので、いい準備をしていればチャンスはいつか来るかなと思っています。1日1日を無駄にせずにいいアピールをしてチャンスを掴みたいなと思っています。
ー質問コーナーでは高山和真選手に仲良くしてもらっていると言っていた
(先日寮で必要なものを買いに行く時に)自分ひとりで行こうと思っていたところで、「お前乗ってけよ!」みたいな感じで車を出してくれて。本当に優しくて、気を使ってくれて本当に感謝してますね。この前は買うものが多かったので本当にいろんなところに連れ回しちゃって。いろんなところに連れていってくれて、それでもう本当に電化製品であったりが揃って、生活できるような部屋になったので。本当にもう高山さんには感謝ですね。
ー高山選手ははじめの頃から声をかけてくれた?
そうですね。選手権が終わって、僕がTwitterをやっていなくて、始めたときに高山さんからフォローをもらって。びっくりしてメッセージを送ったら、今度は飯でも行こうみたいな感じで。10日に入寮したんですけど、その前に一緒にご飯に連れていってもらって。そこでもう本当に仲良くしてもらって、そこからの仲という感じで。本当に頼もしいです。(質問コーナーの時は「頼んでいないのに」という言葉が悪い方向に取られてしまいましたが)本当に気を使ってくれる優しい先輩なのでそこは訂正お願いします(苦笑)。
ー他には仲良くしている選手は?
加藤有輝くんは同じ寮生で、昨日一緒に温泉に行ったんですけど、そういうところでもやっぱり連れていってくれたりして。いろいろな話もして楽しかったです。
ーユースから昇格の奥抜くんとは同年齢。初練習でも一緒にトレーニングしていた
やっぱり同期がいると安心しますね(笑)。
ー心強い同期であり、同時に前線のライバルともなる
そうですね。やっぱりポジションも近いので。トレセンでも何度か一緒にやったときにうまいなというふうには思っていたので、やっぱり負けたくないという気持ちは持っていますね。本当に切磋琢磨して、お互いに成長していけるように一生懸命やっていきたいと思っています。
ーターンの速さや背負ってのプレーは他の選手にないひとつの武器
そうですね。背負った状態からの反転だったり、背負った状態で失わないプレーというのは侃志にはないかなと思っているので、そこを活かして、そこをアピールして、自分の持ち味を出してやっていきたいなというふうに思っています。
ー最後はオレンジの声援を受けて退場したが、やっぱり震えるみたいな感じはあった?
なんかもう鳥肌が立って。表現はベタですけど、なんかもう震えるみたいな、身体のそこから「ウワーッ!」みたいな感じで。なんか本当に応援されているな、結果を残さなきゃなという気持ちは新たに、強く出ましたね。
ーすぐにキャンプも始まるが
本当にもう積極的に、別に遠慮とかせず、本当にガツガツ、ギラギラした目でやっていきたいなというふうには思っています。
ーここからどうアピールしていこうという考えはある?
やっぱりゴールがいちばんのアピールだとは思うので、ゴール前での質というのを磨き上げて、ゴールという形で結果を残して生き残っていきたいと思っています。
ー最後にプロ1年目の意気込み
本当に失うものはないので、どんどんチャレンジして一歩一歩成長して。その上で前にも言ったんですけど「佐相じゃなきゃダメだ」と思われるような選手になりたいと思っています。
佐相壱明(さそう かずあき)
生年月日:1999.6.16
出身地:東京都
ポジション:FW
身長:174cm
体重:65kg
サッカー歴:緑山サッカークラブ→昌平高校
奥貫侃志 ユースでの経験を糧にプロで「もっと貢献できる」選手に
ー緊張していた?
結構緊張して頭が真っ白になったりしてました(笑)。
ー今日はプロ初練習もあった
今日は最初の練習ということで体力を戻す練習とかが多かったので、ユースとは違う動かし方とか、筋トレとか、そういうのをやっていい刺激になったなと思います。
ー質問コーナーでは憧れの選手に今季柏レイソルに移籍した江坂任選手を挙げていたが
去年の宮崎キャンプで結構緊張している中で一番最初に話しかけてくれたりして。やっぱり江坂選手は人としても去年やってすごい学ぶ部分が多かったですし、プレー面ではボールをもらう前の動きとかキープの仕方とか、そういうところは参考になります。
ー大宮の選手で参考にしたい選手は?
大前元紀選手ですね。やっぱり決定力がすごい高いので。練習を見ていてもそこを決めるかみたいなところを決めてくるので、そういうところは盗んでいきたいなと思っています。
ー自分の特徴、ここを見て欲しいプレーは?
ドリブルはやっぱり自分の中でも一番磨きをかけてきたので、そこのところは見て欲しいなというふうに思います。
ーユースでの経験を振り返って
ユースとしてなかなか結果を出せない時に、チームのために何かできたのかなと思った時に、あまり貢献できていなかったなというふうに思うので、やっぱりプロの舞台ではもっと貢献していきたいなというふうに思います。
ー今季ユースからの昇格はひとり。仲間たちの想いを背負ってというのはある?
やっぱりユースの仲間たちを代表してプロになったので、なれなかった人の分までピッチで結果を残していかなきゃなというふうに思います。
ー近い目標、遠い目標は?
近いところだとやっぱりスタメンを取るというのは一番目標にしていきたいなというふうに思っています。遠い目標はヨーロッパの強豪クラブで活躍したいなと。
ー好きなクラブは?
バルセロナですね。(好きな選手は)メッシ選手です。やっぱり緩急のつけ方とか、そういうところを見て勉強させてもらっています。ドリブル以外だとやっぱりシュートっていうのは結構見ていて、やっぱり独特のタイミングで打つというのは自分も心がけてやっています。
ーこれから高めていきたいところは?
自分は守備に課題があるので、そういうところはもっと磨きをかけなきゃなというふうに感じています。
ープロ1年目にかける意気込み
J1昇格にやっぱり少しでも貢献できるようなプレーをしたいなというふうに思っています。
奥抜侃志(おくぬき かんじ)
生年月日:1999.8.11
出身地:栃木県
ポジション:MF
身長:171cm
体重:60kg
サッカー歴:ファナティコス→大宮アルディージャJrユース→大宮アルディージャユース
代表歴:U-18日本代表
石黒登(取材・文)
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