FC浦和

エフシーウラワ

活動拠点与野八王子グラウンド
練習日毎週1回 平日夜に2時間から2時間半
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浦和の少年団のトップの中のトップ。浦和の子供たちの憧れ、それがFC浦和というチームです。

現在浦和には36の少年団が存在。全国的に見ても一つのエリアにこれだけの数が集結するのは珍しいことです。それらすべての子供たちをカバーするために、浦和には東西南北4つのトレセンチームがあります。その中のさらに一握りが浦和トレセンに進むわけですが、その選抜チームがFC浦和というわけ。まさに浦和を代表するチームです。

2002年には山田直輝選手(湘南ベルマーレ)や武富孝介選手(柏レイソル)といったメンバーを擁して全国制覇。これまで全日本少年サッカー大会優勝4回(1985年は清水FCと同点優勝)、準優勝1回を誇っています。リオ五輪日本代表の矢島慎也選手(ファジアーノ岡山)も、少年時代は同クラブの背番号10をつけてプレーしていました。

2009年のレギュレーション変更で、少年団に所属しながらトレセンチームで活動による選手登録ができなくなり、2008年の優勝を境に全国の舞台からは姿を消すことになりますが、非公式の大会では未だその強さを発揮しています。8月に行われた浦和近県招待少年サッカーフェスティバルでは、他県トレセンチームやJクラブ下部組織などが集うなか2年連続の決勝進出。惜しくも連覇は逃しましたが、準優勝と結果を残してみせました。

現在FC浦和では、こういった各地の非公式大会への出場の他に、週に一度2時間ほどの練習を行っているとのこと。練習では子供の適正を見極めながらも、特に「個」の部分を重要視しているといいます。前述の山田選手や武富選手、矢島選手など、Jリーグで活躍する先輩プレーヤーたちの「個」は、こういったところで養われたのかもしれません。

近年Jの下部組織を目指す傾向が高まる中で「浦和でやりたい!」という子供たちもいるそうで、そういった子供たちにとってFC浦和は今なお、憧れの存在であり続けているようです。今後についてはまだどうなるかわからないということですが、近い将来、再び全国の舞台で赤字に『浦和』の文字が入ったユニフォームを見れる日を期待してやみません。

石黒登(取材・文)