日本クラブユース選手権(U-15)大会・埼玉県予選代表決定戦 GRANDE FC vs 坂戸ディプロマッツ

13日(土)に日本クラブユース選手権(U-15)大会・埼玉県予選代表決定戦が行われた。成立学園鷲宮グラウンド第1試合はGRANDE FOOTBALL CLUBと坂戸ディプロマッツが対戦。荒天の中での一戦は4ー0でディプロマッツが勝利し、関東行きの切符を手にした。

今年両チームは県トップリーグで対戦。その際は1ー1の引き分けだったが、この日はチャンスどころでしっかりと得点したディプロマッツが勝利を手繰り寄せた。

「一発勝負なので今日はいつもよりも長い時間、ノーリスクで、相手陣地で守備も攻撃もしようと話をしていた。長いボールを気持ち多めに、裏を取る動きであったり、相手ゴールに近づくということを第一にしながら入った」とディプロマッツ・小林翼監督。

開始序盤から高い位置を取ると、前半15分のFW中野渡礼旺のシュートは相手GK飯野武治の好守に遭いゴールとはならなかったが、直後のチャンスを得点に結びつけた。先制点は前半16分。右サイドでボールを持ったFW原田恵右が角度のないところからクロス気味のシュートを放つと、ボールはキーパーの伸ばした指先を越えてゴールに吸い込まれた。

この1点で流れに乗ったディプロマッツは前半36分に追加点。MF小川嵩翔が後方からロングボールを送ると、原田のクロスに中野渡が詰める。これが相手のオウンゴールを誘い2ー0。さらにアディショナルタイムにはこぼれ球をFW山賀翔太が決めてリードを3点とした。

後半は落ち着きを取り戻したGRANDEがボールをつなぐ場面が増えたが、16分に先制ゴールの原田が再び突き刺して4点差に。その後も身体の強さを見せた中野渡など、アタッカー陣が最後まで攻め続けたディプロマッツが4ー0でGRANDEを下した。

「前回は点を取るチャンスがいっぱいあった中で1点しか取れずに引き分けてしまった。今回はしっかり点を取ることができた」と小林監督。「ここ最近の試合では決定力を欠いていた部分があったが、埼玉県予選では5ー0(所沢Jr戦)、4ー0(ASAS戦)、4ー0(GRANDE戦)ときて、しっかりと点が取れるようになってきたかな」とチームの成長を語った。

この代は「前線にパワフルでスピードのある選手が多く、1人で打開できる選手もいる。中盤には技術力が高い子が多い」のが特徴。「今日は個の部分が目立ったが、個の破壊とグループの破壊がうまくいくともっと相手にとっては嫌なチームになると思う。グループ的な崩し方というのももう少し関東大会までの間に詰めていきたい」という。

その関東に向けては「関東大会には毎年のように出場しているが、実は1勝の壁を越えたことがない。今年は最低関東で1勝、子供たちにとってもそこが目標になっている。関東の切符は今日手に入れたので、次は関東で1勝を挙げて歴史を変えたい」と小林監督。

この日見せた「個」に「グループ」が加われば、関東大会での躍進も期待できそうだ。

石黒登(取材・文)

試合結果

GRANDE FOOTBALL CLUB 0-4 坂戸ディプロマッツ

0(前半)3
0(後半)1